【メンズ校】Amour à l’infini ③【男主】 (ページ42)

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・ページ42

『それで？英敏くんは"女子の二酸化炭素"を堪能できたんですか？』
「…怒ってるのか」
『呆れてはいるね』
「Aがいないとやはり効果はなかった」
『うん』
「すまない」
『それはどういった謝罪？』
「女子の二酸化炭素を探したことと、この先お前に負担をかけることだ」

真面目な顔で、馬鹿なこと言って。
自身のない顔がしおらしくて、可愛いのに。

心が苦しくなるのは自信家な野上が好きだからなのか、俺のためにそんな顔をしてほしくないからか。
多分そんな綺麗な感情ではない。

野上の人生を歪めてしまったのは俺なのだから、責任取らせてくれるなら全部欲しい。
この人が手に入ればそれ以外はいらない、そんな俺をダメな感情に引き込んでしまった負い目を感じてるのかもしれない。

『……前者は謝ってほしいけど、後者はお礼を言われたいな』
「変な奴」
『俺のことを好きになってくれただけで幸せ者なの』
「俺だってAを幸せにしたい」
『じゃあ余計謝ってほしくない。俺、英敏がそうなったの、嬉しくて堪らないの。嫌な人間なわけ』

こういうのは相手を困らせるだけなのに、言ってしまうのは俺に自信がないから。
ほら野上だって困ったようすだ、ごめんねこんなに情けなくて。

「、本当にお前は」
『うん』
「俺のことが好きだな」

そう、野上はずっとそう言ってくれていた。
優しいから、俺を否定することはないのだ。

俺の醜い感情を見逃してるわけではない、底の底までの感情の意味を知らないだけ。
野上だって独占欲も束縛したい感情を持っているが、それは子供のような我儘。

野上を綺麗なまま逃がしてあげられない俺が全部悪い。
純粋で綺麗な心を持つ野上はこれからも俺のことを肯定するのだ。

幸せにしてくれる、その言葉を呪いにして。

　

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まじない、のろい。
宣杜の考えすぎな人生観は今までの環境弊害によるものですので、しばらく直りません。
野上のことを考える彼の視点はまどろっこしくて読みにくいですね。