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桃*








神山の叫びで自分が撃たれることを悟った。



そう思って目をつぶったのに、違う痛みが走った。




誰かに押し倒されて背中に痛みが走る。






ぎゅっと瞑っていた目を開けると



そこにはずっと触れたかった愛しい人が覆いかぶさっていた。





あぁ…流星…。


そう思ったのに、現実は甘くなかった。






俺に覆いかぶさっていた流星が一向に動かない



なんとか起き上がらせて顔を見ると顔が真っ青な流星。







「りゅうせ…、」







流星を抱きかかえてる自分の腕には血が見えた。床を見れば、まるで赤い海のように血が広がっている。



一瞬吐き気がしたけどそんなことは脳の隅に追いやった。





俺は痛くない。
でも流星は動かない。




ようやく状況を飲み込み始めた頭







「うそや…嘘や、流星…」







俺が声を発した時うっすら流星の瞼が開いた。


良かった、まだ死んでない。
流星は生きてる。




意識を戻した流星が血 まみれの左手やなくて
あまり血のついていない方の手で俺の頬を撫でる







「ハッ…のぞ…む、見た、ら…あかん…ハァ、ハァッ…
血、あかん、や、ろ…?ッ…」







なんで、なんでこんな自分が危ない状況なんに、人のことを、ましてや俺のことを心配するんや







「な…のぞ、む…」




「ええから、お願いやから喋らんといて。
早よ照史んとこ行こう。」




「おれ、な…?ハァ、ハァ…
す、き…、のぞむん、こと…すき、やで…?」




「流星お願いやから喋らんといてっ!!」




「のぞむ、と…おれて、ハァ
し、あわせ、やった…ハァ、ハァ…ッ…や、から、…」




「流星っ!!」




"おれのことは、わすれて"







流星の瞼がゆっくりと閉じていって腕が一気に重くなった。感じていた呼吸もやけに静かになった。

腕の中の温かみだけが消えていく。







「嘘…や…
流星…流星っ!!!」








それから何度呼びかけても流星が目を覚ますことはなかった。







.

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みたらし - お話全部読ませていただきました。もう、大号泣です。最後の流星が打たれるところからlastまでのところが、とても感動的で涙が止まりませんでした。これからも、頑張って下さい。 (2020年3月9日 8時) (レス) id: 78aa7cde15 (このIDを非表示/違反報告)
mooooeR(プロフ) - 青色れもんさん» 方向性としてはもう決まってまして…。ほんと話飛びすぎてすいませんm(_ _)m (2018年5月1日 20時) (レス) id: fa38ddbb98 (このIDを非表示/違反報告)
青色れもん(プロフ) - え、急展開…!!流星くんはこのまま死んでしまうんですか!?!?これからも頑張ってください! (2018年4月30日 23時) (レス) id: 3766ad499a (このIDを非表示/違反報告)
mooooeR(プロフ) - # 流 望 んさん» この2人が1番です笑 良かったら見てくださぁい〜笑 (2018年4月27日 20時) (レス) id: fa38ddbb98 (このIDを非表示/違反報告)
# 流 望 ん(プロフ) - ついんたむやないですん♪♪楽しみにしてますん♭ (2018年4月27日 17時) (レス) id: 175c974560 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mooooeR | 作成日時:2018年4月26日 19時

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