狼人間.12 ページ12
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ガラッ
「失礼します、濱田先生いますか…
っていないね、出張かな?」
保健医の濱田先生を呼ぼうとしたけど今日は出張だったみたい。
「どうする?寝とく?」
そう問いかけても何も言わない藤井くん。
いつもみたいに目がキラキラしてないから余計心配になる。ほんとにどうしたんだろう、
そう思った時ようやく藤井くんが口を開いた。
「なぁ話あるんやけど。」
「うん?どうしたの?」
またそのまま腕を引っ張られて保健室のベッドの方へ行き、ベッドに2人で座る。
カーテンも閉めて、窓も閉めて、ドアの鍵も閉めて…。
「ふ、藤井くん…あの…さすがに…」
「俺な、
"狼"やねん。」
「え?」
いきなりのこと過ぎてちょっと頭がついて行かなくなったのかな?結構この距離感にも緊張してるし、きっと聞き間違いだよ。
「ごめん、もう1回言って?」
「俺、"狼"やの。」
どうしよう、何回聞いても"狼"としか聞こえない。幻聴?それとも藤井くんがおかしいの??
「なぁ、思い出して、
俺たち昨日も会った。一昨日も夜に会っとる。」
「そ、そりゃ送ってってもらったんだし…」
「そうやなくて、夜。
昨日とかコンビニ行っとったんやろ?」
なんでそれを知ってるんだろう、
昨日は学校の友達にも、ましてや藤井くんにも家からわかれて会ってないはずなのに。
「わかった、これやったら信じてくれる…?」
1度座っていたベッドから離れて、カーテンの後ろへと隠れた藤井くん。
きっと着ぐるみかなんかで出てきて、えへへ、嘘でしたー!ってやつなんだろう。
藤井くんは意外とボケたがりだしね。
なんて微笑んでたら、さっとカーテンが開いた。
にこにこ笑顔で迎えたら、そこに立ってたのは人間でも、着ぐるみでもない。
金色の目と、青みがかった美しい漆黒の毛並みを持つ狼だった。
それも昨日みた狼と同じ。
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のぞみ - ありがとうございます。 (2018年6月9日 18時) (レス) id: 432bb1cd17 (このIDを非表示/違反報告)
有香(プロフ) - ありがとうございます!さっそく読みました♪延長、楽しみにしてます! (2018年6月9日 18時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
もりゅう(プロフ) - のぞみさん» いつもありがとうございますm(_ _)m出来る限り早く書き上げます! (2018年6月9日 18時) (レス) id: fa38ddbb98 (このIDを非表示/違反報告)
もりゅう(プロフ) - 有香さん» リクエスト本当にありがとうございましたm(_ _)m (2018年6月9日 18時) (レス) id: fa38ddbb98 (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ - いつも読ませていただいています。流星くん甘々が見たいです。 (2018年6月9日 17時) (レス) id: 432bb1cd17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もりゅう | 作成日時:2018年4月15日 1時