どうしてなんでこうなった ページ43
体育祭を控えたある日。
いつものように登校していた私と出久くんは、とんでもない事件に巻き込まれたのである。
電車内で起きたスリだ。
「待て！」
出久くんが追いかける。
ちょうど犯人が降りたのは、私たちが降りる駅と同じだった。
誰かが通報したらしく、警察も来ている。
私は、ばれないようにちょっとだけ個性を使って犯人を取り押さえた。
そのときだった。
私も、出久くんも、こんなことになるとは思っていなかったのだ。
犯人が使った個性で、私と出久くんが入れ替わったのだ。
「え…？何で目の前に私が…？」
「僕がいる…」
最初は何が起こったのかわからなかった。
でも、自分の声がいつもと違うから、気づいたのだ。
「いれかわってるぅぅぅ！？」
違う、某映画のような心温まるストーリーではない。
これはマジでヤバイぞ…！
「と、とりあえず、行こっか…」
「そうだね」
遅刻だが、警察の人が連絡してくれたみたいなので、先生に事情を話さないと。
「お、遅れてすみません…」
教室の扉を開けた私たちは、さぞ暗かったことだろう。
「お前ら、短時間だが自習だ」
「はーい！」
「芦戸」
「はぁい…」
自習と言われたのに、明らかに目がこっち向いてるぞ、かっちゃん以外。
かっちゃんはもうちょっと気にしてくれても…。
「２人とも廊下出ろ」
「何があった？」
「えーっと、電車内でスリがありまして、ちょうど乗り合わせたもんだから追いかけたら遅れました」
「そうじゃなくて、その後だ」
「あ、はい。そのあと、私が取り押さえたんですけど、そのときに犯人の個性で出久くんと入れ替わりました」
明らかに混乱してる。
「…？そうすると、緑谷は緑谷ではなく仁科で、仁科は仁科ではなく緑谷…？」
「はい、僕…いや、えっと、Aちゃんの中身が緑谷出久です」
相澤先生が、混乱しすぎて動揺している。
「非常に合理的ではないが、クラスで確かめてもらうことにしよう」
「は、はい…」
「…というわけで、この２人の中身を教えてもらいたい」
「どうする？委員長」
「ふむ…」
「わかった！じゃあさ、Aが知らない緑谷のことと、緑谷が知らないAのことを同性の友達が言って反応したほうがどっちかっていうのは？」
三奈ちゃんが言った。
出久くんと(私の中身)顔を見合わせる。
知らないことって、あんまりないよね…？
「じゃあまずはAのことね！」
ええーっ。
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ルナ(プロフ) - 鈴木美妃さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2018年8月6日 7時) (
レス) id: 9d1b105660 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年8月5日 21時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルナ | 作成日時：2018年7月16日 17時
