決着？ ページ21
こういうときは、天井を突き破って上の階に行くのがベストだと思うんだけど…。今の私じゃ、そんな個性の組み合わせが思いつかないし…。また、お兄ちゃんに鍛えてもらわなきゃ。
「っ、轟くん、なんか張り切ってない！？」
「そりゃあ、女子推薦１位との実習だからな」
すごい技出してくるのに、全然疲れてる様子がない…！やっぱり、強い。
『このヒーローはね、敵の個性を逆手にとって戦うんだ！頭の回転がはやいし、彼自身の個性も強力なんだ！ランキングの上位ってわけじゃないけど、すっごく強いヒーローだよ！』
中学のときにデクくんが話してくれたヒーローの話を思い出す。
「相手の個性を、逆手に……！」
部屋の中を走り回って、轟くんの個性で柱などを破壊させる。
「逃げてるだけかよ…！」
「月！」
念力で、がれきを浮かせる。
そして…。
「いっけええええっ！」
がれきで轟くんを攻撃する。
これ、実戦でも使えそうじゃない？
「ごめんね！轟くん！」
がれきを相殺するのに手一杯な轟くんに一応謝っておく。
あとは、核に触れるだけ…！
「轟くん、強いからなぁ。もう追ってきてるかも」
風で加速する。
「…っと。着いた！」
最上階にあるのは核だけ。人は誰もいない。
ふと後ろを振り向くと
轟くんが、攻撃をしてきた。
「詰めが甘かった。あれ、いつもの仁科とは違う戦術だろ」
「ヒーローは、戦術を固定してたら、勝てないからね！」
お互いに牽制しながら会話する。すぐ近くには核。
それに触れようとしたとき、私に氷が向かってくる。
「触らせねぇ…！」
「こっちにも意地ってモノがあるんだよ…っ！」
私が核に触れたのと轟くんが私を行動不能にしたのは、ほぼ同時だった。
「二人とも、お疲れ様！」
オールマイトが声をかけてくれた。
お互い、傷だらけでぼろぼろだった。
「結果、知りたいかい？」
「はい………」
あまりにも一瞬だったので、ビデオ判定がついたらしい。
「結果は、引き分け！」
「………！」
轟くんも驚いている。引き分けってどういうこと？
「スロー再生で見たんだけど、私が見る限り、同時なんだ」
試しにクラス全員に見てもらったみたいなんだけど、それでもわからなかったって。
「轟くん、大丈夫？ちょっとじっとしててね」
私の個性、月を使って傷を癒す。
「………お前、治癒もできるのか………」
「まあね、限度はあるけど」
「決着はまた今度ってことで！」
「………ああ」
ライバルができました。
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ルナ(プロフ) - 鈴木美妃さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2018年8月6日 7時) (
レス) id: 9d1b105660 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年8月5日 21時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルナ | 作成日時：2018年7月16日 17時
