11羽 ページ13
「はじめまして。
今日からあなたの
妖館への入居日。
私の前にはハートの可愛い髪飾りで髪を括った少し背の高い女の子がいる。
烏神八重さん…この人が私のSS…いわゆるボディーガードとなる人か…綺麗な人…
「はじめまして、津天真弥です。
よろしくお願いします…烏神さん」
「八重で構わないよ。
さぁ、お部屋の整理だけど、
手伝おうか？」
「お願いします、八重さん」
ふわりと微笑んだ八重さんは本当に綺麗で、
可愛らしい。ただし力は相当強かった。
(重いダンボール3つを軽々持っていた…)
ーーーーーーーーーーーー
部屋の片付けが済んで、
私たちはラウンジで歓迎会を受けつつ
食事を楽しんだ。
「(みんなで食べるご飯って、
こんなに美味しいんだ…)」
今までは一人でご飯を食べる事が多くて、
両親と一緒に食べても美味しいとは感じなかった…
「真弥、他に食べたいものはある？」
「ぁ、じゃあ_____」
後から聞いたけれど、
八重さんはお付き合いしている人がいるみたい。
犬みたいに煩くて、勉強嫌いだけれど、八重さんはその人の事が本当に好きみたい。(本人は否定してたけどね)
「真弥ちゃんは好きな人はいないの？」
「ぇ？…どうだろう…
家から出た事ってあんまりないし…
学校も女子校だからな…
ぁ…」
好きって意味はわからないけど、
一番に浮かんだのは師走くん。
「ほほう？どうやらいるようですなー！」
「真弥、その人は同い年なの？」
「うん、家の使用人としてきていたバイトさん」
「使用人との熱い恋！！いい！！」
なんだか、一人で興奮している人は置いといて…
うーん…恋って難しいな…
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