今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:5,990 hit
小｜中｜大
完走 ページ21
こうして、俺と切那は彼氏彼女の関係になった。
切那は人間の姿だと窮屈だからって、
俺と二人きりの時は鎌鼬の姿になって
俺の肩に居座るようになった。
「はー…落ち着く」
「あはは、くすぐったいよ、切那」
時々前足から生えてる(？)鎌が当たりそうで怖いけど、切那はそれを気にしているのかなんとかしようと身じろいでいる。
その時に肌触りの良い毛並みが
首筋に当たってくすぐったい。
けど、それが心地良い自分がいるんだ。
「郁、散歩に行こうよ」
「うん。
今ちょうど金木犀が咲いてるんだ。
見に行こうか」
「楽しみだな」
秋。
段々と肌寒くなってきたこの季節で、
切那と一緒に歩いて行く。
走るのも気持ちいいけど、
たまにはこうしてゆっくり歩くのもいいよね。
「郁」
「ん？」
「あたし、自由になれたかな」
「なれたよ。
だって、今、こうして歩いてる。
もう、焦って走る必要がないからね」
「！…ふふっ、そっか。
そうだね。」
時は流れ、高校入学と同時に
切那はうるるちゃんと一緒に
先祖返りが集まる妖館へ移住した。
そして、俺は______
「はじめましての方も
そうでない方もこんにちはー！！
Plocellarumの神無月郁です！」
空の先をいく走者たち_____終わり
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
