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あの後、鉄塔広場で守の無茶な特訓を見た風丸も、その気になったのかサッカー部へ入ってくれることになった。みんなも隠れて守を見ていたらしく、2人に感化され、その日は久しぶりに一丸となっての特訓をした。
そしていよいよ帝国学園との練習試合当日。
守が助っ人として連れてきたマックス、存在感を出せるようになりたいと入部した影野で10人まで集まった。あと1人、どうしようかと頭を悩ませていると、秋が心当たりがあるのか「私ちょっと行ってくる」と急いでどこかへと向かった。
「良かった、これで11人揃うね」
「僕ちょっと誰だか予想つくんだけど、A、あんまり期待しないほうがいいかも……」
安堵した俺にマックスが忠告する。どうやら秋が呼びにいった相手は一癖も二癖もある人物らしい。運動もあまり得意ではないという。それでもサッカー部に入ってくれるなら誰だって万々歳だ。
そうこうしている内に帝国のサッカー部が到着する。恐らくキャプテンだろうか、奇抜な格好をした人物は守が握手をと差し出した手に目もくれなかった。
その光景がどうも気に障る。
「円堂くん！ 彼サッカー部に入ってくれるって！」
秋が勧誘に成功したのか、後ろに眼鏡をかけた、マックス曰く「あんまり期待しないほうがいい彼」を率いてきた。ああ、なるほど目金くんのことだったのか。
「目金くんがサッカー部に入るなんて、驚いたよ」
「最後の1人が弱小サッカー部を救うなんて主人公みたいじゃないか」
「目金くんらしい」
半田に「目金と知り合いだったのかよ」と驚愕されたが運動は兎も角、彼は勉強が得意らしく最近補修をしなくて済んでいるのは彼のおかげである。
どうやら彼は背番号10のユニフォームしか着たくないらしい。もちろん俺と同様に入部してくれるなら万々歳の守はそれで良いみたいだ。1年生たちは気が乗らなさそうだが。
「円堂くん、どうなっているんですか！」
中々試合が始まらないことに慌てた様子の冬海監督が「これ以上お客様を待たせられません」と冷や汗を流していた。よく見ると、壁山くんがトイレに行ったっきり帰って来ない。彼を総出で探すことになったが、監督に入れ違いになるといけないと、マネージャーはここで待機するよう指示された。少しの間待つと壁山くんが見つかったとの知らせが。
グラウンドへ戻って来た雷門中が帝国学園と向かい合うように整列する。
さあ、試合開始だ。
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むた(プロフ) - 星猫さん» 評価ありがとうございます！ とても励みになります。 (2021年9月7日 17時) (
レス) id: 43b2fdf14a (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのｐｃがしました。初めまして！とっても素敵です！高評価しました！ (2021年9月7日 13時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むた | 作成日時：2021年9月2日 18時
