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「いつまでも雑魚が、調子に乗ってんじゃねぇぞ！」
試合再開のホイッスルが鳴った数秒後、尾刈斗中の監督が先程までとは打って変わった様子でコートに向かって声を荒げる。尾刈斗中のフォーメーションが変わると同時に、監督が何やら呪文のようなものを唱え始めた。
雷門の様子がおかしい。
選手が、相手ではなく味方をマークしている。混乱しているのか、その事実に本人たちも気付けていない。更には相手の必殺技、ゴーストロックで雷門イレブンの足が動かなくなってしまった。以前春奈ちゃんから聞いた、怖い噂そのものだ。
守も身動きがとれないのか、放たれたシュートに触れることすら出来ず、1点を許してしまった。
「やっぱり私が聞いた噂は本当だったんですね……」
「まさか、呪いなんてあるわけないよ」
「でもならどうして、円堂くんもみんなも足が動かないの？」
「……分からない」
マネージャーの不安が募るなか、目金くんだけは冷静に顎に手をやり何かを考えていた。
ついには染岡のドラゴンクラッシュまでもが効かなくなり、なす術のないまま2対3と逆転されて前半を終えてしまった。
「Aさんも見たっスよね！ やっぱり呪いっス！ 俺、怖くてこれ以上無理っス！ 」
「お、落ち着いてよ壁山くん！ 呪いなんてないって！」
「そうだ！ Aの言う通り、呪いなんてあるわけないだろ」
一旦作戦会議だと部室に戻るや否や、俺の肩を揺すってきた壁山くんを風丸と宍戸くんが2人係で抑え付ける。あまりの勢いで首が取れるかと思った、危ない。
隣を見れば相当切羽詰まっているのか、染岡が壁を殴っていた。
「クソッ、なんでシュートが決まらねぇんだ！」
「焦りは禁物だよ、染岡。きっと何か原因があるはずなんだ」
そういえば不可解な出来事が起こったのは全部、あの監督が呪文を呟き始めてからだったような。守もそれに気付いたのか、答えは試合で確かめてみると言う。
豪炎寺くんも何か心当たりがあるのか、両腕を組みながら黙ってそのやりとりを眺めていた。
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むた(プロフ) - 星猫さん» 評価ありがとうございます！ とても励みになります。 (2021年9月7日 17時) (
レス) id: 43b2fdf14a (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのｐｃがしました。初めまして！とっても素敵です！高評価しました！ (2021年9月7日 13時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むた | 作成日時：2021年9月2日 18時
