platonic love... (ページ31)

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story２９ページ31

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「じゃあ、いつでも会える距離だね」

思わぬ言葉に落ち着かせたはずの鼓動が波打つ

彼の足が止まり、私もそれに合わせて足を止める

「今度の日曜日･･･、午後から空いてる？」

『特に何も予定はないです、ね』

「デートしよ」

たった五文字の言葉なのに
心が浮ついて仕方がない

家の前まで着くと彼が〝またね〟と
私のおでこに軽い口付けをした

ドアを開け、家に入り
その場にしゃがみ込み、ぽつりと呟く

『ドキドキした･･････』

学校の外で見る彼の一面が新鮮で
毎日が楽しみで仕方がなくなる

恋をしてみて、よかったなと今なら思う
前までの私のままだったら
何も変わらずに平凡な10代を過ごしてたのだろう

こんな温かい気持ちにさせてくれる彼が
とても、とても愛おしく感じる

━━━━━━━━━━━━━━━･･･

翌日、待ってましたかのように
凛ちゃんが下駄箱で仁王立ちして待ち受けていた

『お、おはようございます』

「おーはよっ！」

『朝から元気ね』

「恋バナはエネルギー源だからね。さ、昨日どうだった？」

この小さくて可愛い子は私の保護者か何かなんですかね？
と、思いながら昨日の出来事を話す
恥ずかしい部分は除いて･･･だが。

「そっかあー。ついにお休みデートするのね･･･」

含みを持ってるかように聞こえたその言葉に問いかける

『な、何かまずい？』

「ちなみにどこでデートするの？」

『特に決まってはないけど･･･』

「今のところ、天気予報日曜日雨だよ」

『傘もって行けば何とかなる･･･？』

「甘いなあ」

『？』

「雨だからこそ誘ったんだと妹はピンときたよ」

何言ってるのかわからず脳内クエスチョンマークだらけ

「おそらく家に誘われるんじゃないかな？」

何かおかしいのかな？と思い聞き返す

「密室で男女が2人っきりよ？」

その言葉を理解すると同時に身体が熱くなる

「あ、顔が真っ赤。想像しちゃった？」

『ちがっ･･････』

「可愛い下着ちゃんと用意しておかないとねっ」

そう言い残し、楽しそうに自分の席へと戻って行った

そのおかげか
その日の授業内容が何も入ってこなかったのだった