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「でも、頑張れば頑張るほどあなたが遠いところにいるのを実感させられるの。どれだけ頑張っても、あなたの隣にたどり着かないの。」
吐き捨てるように言った彼女の言葉は、彼女自身を深く突き刺している。
Aさんがそんな悩みを抱えていたなんて、知らなかった。自分のことに精一杯で気づけなかった。
「そ、っか・・・」
「だから、私と別れてほしいの。・・・私は、アイドルとして輝こうとするあなたの足を、引っ張ってしまうから。」
伏せられた彼女の目から涙がこぼれた。
思えば、彼女の涙を初めて見たかもしれない。ずっと堪えてきたのだろうか、涙を流したくても俺の前だから泣けなかったのだろうか。
「ねえAさん。俺もね、同じ事思ってたんだよ」
「え？」
ようやく顔を上げた彼女の目を、じっと見つめる。
「Aさんは俺よりも大人で、その分経験も積んでて、落ち着いてて。子どもっぽい俺は、この人に釣り合わないんじゃないかって・・・ずっと思ってた。」
「そんな事・・・！」
「Aさんがそうやって否定してくれることもわかってたから、俺も言わなかった。どうにかして早く大人になろうって焦ったりもした。・・・それでAさんが思い詰めてるのに気づけなかったんだから、俺ってほんとどうしようもないよね」
「ラウ・・・」
「Aさん、俺たちきっとお互い様なんだよ。お互いに自信がなさすぎるの。だからさ、これからは一緒に頑張ろ？どっちがどうとかじゃなくて、お互い様なんだからさ。」
どうか、伝わって。
俺があなたを手放せないことを、あなたがいないと俺がダメになるってことを。どうか思い知って。
「お願い。別れるなんて、言わないで？」
「・・・ねえラウ、私、これからもきっとこうやって悩むよ？めんどくさいよ？それでも構わないの？」
「もちろん。これからは絶対、俺が気づいてみせるから。それに、めんどくさいのもお互い様だから！」
俺がそう言うと、Aさんはようやく笑顔を見せた。
「そんなに胸張って言う事じゃないよ？」
「んふふ〜」
緩んだ空気感にホッと一安心してAさんに寄りかかる。
Aさんよりも随分と大きい図体で寄りかかるのは、きっと重たいんだろうけど。彼女は何も言わずに受け入れてくれるから。
「俺ね、Aさんとこうして過ごす時間が一番好きで、一番癒されるんだ〜。」
「・・・わたしも」
『2児のパパもお子ちゃま』...Sa.d→←『自信がないのは』...Ra
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うさのすけ(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます！精一杯気をつけます！美紀さんもご自愛くださいませ！ (2022年3月3日 2時) (
レス) id: 6a077b0cf7 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 移行おめでとコロナウイルスに気をつけてね (2022年3月1日 21時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさのすけ | 作成日時：2022年3月1日 3時
