ポカリ。 ページ36
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日が陰り始めて、一度客足が落ち着いた。
MG「こんにちは〜。わ、本当にヒョンがいる。」
「……おつかれ。」
MG「仕事上がったパートのお姉さんがケーキ屋にAちゃんがいないって言いに戻ってきたから気になって。」
「……熱出して、今、上にいる。」
MG「え!朝うちに届けてくれたのに?」
「うん。疲れかな。」
MG「そうだねぇ。疲れてるよ。9時に家を出て、帰りは終電。俺も最初は製造しかしてなかったから気づかなかったけど、ある意味接客の方が疲れる。仕事の種類も多いし、ずっと臨機応変な対応を必要とされる。どんどんお客さんも増えてるし、Aちゃん一人じゃ限界があるかもね。」
「人を増やす……。」
……A以外とこの店をやるのか?
MG「二人でお店を作って頑張ってきて、抵抗があるのはわかるよ。でも、絶対に二人のことを慕って頑張ってくれる人は見つかると思う。もううちの町にとってはここは欠かせない店だから、心配しなくても大丈夫だよ。」
「うん。ありがとう。」
MG「今うちは妹が店番してくれてるから大丈夫だから、ここいるよ。Aちゃんの顔見てきてあげて。お客さん来たらすぐ呼ぶ。」
そう言って、勝手に棚からエプロンを取ってつけるミンギュが頼もしかった。
ガチャ
……まだ寝てる。流石に水飲まないと死ぬぞ。
「A、A。」
『ん、……んん』
「起こしてごめん。心配だから一回水飲んで?」
『ウォヌさ……』
「ここは俺の部屋。」
『あ、お店は……!』
「大丈夫。喫茶はお休みにして、俺がどうにかやってる。今はミンギュが店番してくれてるよ。」
『ご、ごめんなさい。』
「いいんだよ。俺が働かせすぎてた。謝るのはこっちの方。水分摂ってもうちょっと寝てな。」
ポカリのペットボトルを渡すとAはごくごく飲んでくれた。よかった。これで熱が下がったらいい。
「今日は8時に店閉めるから、9時くらいに上がってくると思う。それまで寝てて。」
『……はい。』
「じゃあ、店戻るな。」
Aの頭を撫でて、家を出る。
「はぁぁぁ………」
もしあいつが目を覚まさなかったらと思ったら、くそ怖かった。とりあえず早く仕事終わらせるぞ。
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すずな(プロフ) - 犬こそ正義さん» コメントありがとうございます!大変失礼しました。全部訂正できたと思います。これからより一層気をつけます。これからも楽しんでいただけたらうれしいです。 (12月21日 13時) (レス) id: 2b89f0e809 (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - めちゃくちゃ好きなお話で一気読みしましたー!ただ「」の中の名前が、たまに”ウタ”に変わってしまってます。。(自分でちゃんと変えてるのに)ご報告までm(*_ _)m (12月21日 11時) (レス) @page50 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
すずな(プロフ) - ゆにっとさん» ゆにっとさま、ありがとうございます。茶道部!学校におやつを食べられる部活がなかったのでうらやましいです笑。これからも沢山のケーキと一緒に書き進めるので楽しんでいただけたらうれしいです。 (12月20日 22時) (レス) id: 2b89f0e809 (このIDを非表示/違反報告)
ゆにっと - いつも楽しく読んでます!紅茶とお菓子の知識量がすごいし、ケーキに合う紅茶の種類っていっぱいあるんだな……と読むたびに思って、紅茶などのお茶もケーキも好きな茶道部の私にとっては学ぶことが多いです🫥これからも更新楽しみに読みます!🫡 (12月20日 17時) (レス) id: e343824c42 (このIDを非表示/違反報告)
すずな(プロフ) - ノルンさん» ノルンさま。コメントありがとうございます。いつも楽しく拝読させていただいています。キャラメルラテのお話、大好きです。ただ趣味をテーマに妄想をしてるだけですが、これからも楽しんでいただけたら幸いです。 (12月17日 18時) (レス) id: 2b89f0e809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すずな | 作成日時:2023年12月16日 22時