栞を挟むように。Ⅲ〈WN〉 (ページ5)

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ショートケーキ。ページ5

You side

カフェの個室の扉を開ける。

SG「あ！Aちゃん、一昨日ぶり～！」

なぜこうなったかと言うと……

昨日、上司から明日の午後の会議が一件なくなったと言われて、でも、そのあとも仕事があって中抜けしかしようがなかった。カトクでスングァンさんに近くのカフェを聞いたら、僕も空き時間だから一緒に行こうと誘われてしまって、個室があるからここなら大丈夫！とあれよあれよと決まってしまった。

『スングァンさん、一昨日はありがとうございました…！』

スングァンさんの横に座るすらっとしたキラキラの瞳のお兄さん。

JS「はじめまして、ジョシュアです。ウォヌからよく話を聞いてるよ。」

にこやかに手を差し出してくれる。

『古川Aと申します！よろしくお願いします。』

スマートな立ち振る舞いにこちらまで背筋が伸びた。

SG「申しますって笑。そんな畏まらなくてもいいよ。」

JS「スングァンがすごく楽しそうに出かけるから着いてきちゃった。緊張しなくていいからね？」

『はい！』

どうやら今日はレコーディングをしていて、二人はちょうど今が空き時間だったらしい。

SG「本当はボノニも連れてきたかったんだけど。あ、ボノニは僕と同い年。今はヒポチが忙しいみたいで。」

JS「ウォヌも来たがってたよ笑」

SG「ここはショートケーキシフォンが美味しいんだよ！Aちゃんはショートケーキが好きってウォヌヒョンに聞いたから。」

……ウォヌくんはそんなことまで皆さんに話してるの？

JS「12人で囲んだらなんでも話してくれるからね笑」

え、見透かされた？

JS「ふはっ、Aちゃんよく分かりやすいって言われない？」

『……ウォヌくんにしか言われたことないです。あんまり友だちも多くないので。』

JS「じゃあ、今日から僕とAちゃんは友だちね？」

あ、この人はただの紳士じゃなくて、小悪魔かもしれない。

SG「あー！そのスマイルで口説いてたってウォヌヒョンに告げ口するからー！」

『ふふっ』

SG「僕とはもう友だちだもんね！」

『え、友だちになってもいいんですか？』

SG「え！うそ！当たり前じゃん。あんなにいっぱいカトクで話すのに？」

『うれしいです…』

すごくひさしぶりの新しい友だちだ……！

目線を上げると目をぱちくりしてるお二人。

JS「Aちゃん……」

SG「やばいね……笑った顔がめちゃくちゃ可愛い』

『え、あ、え、、』

こんな綺麗な二人に褒められたらどうしたらいいかわからない。