まくら。 ページ34
WN side
カムバ期間も半分以上過ぎて、アドレナリンだけじゃどうにもならなくて疲れが出てきた。早朝の収録が終わって、服を着替えて、楽屋のソファでぼーっと座ってるとジョンハンが凭れかかってくる。アラサーの男が二人で何やってんだかって感じだけど生憎俺らは顔がいいからそんな見苦しくもない。ロンTの胸元に子犬みたいにんぁーーって言いながら擦り寄ってくるユンジョンハン。
「……なに。」
JH「……ウォヌいつもと匂い違う。」
「あー、これAの部屋で洗ってもらったやつ。」
スウェットや下着、着ていったから洗濯してくれた練習着、だんだん俺のものがAの家に増える。積み上がった俺の服を見て、Aはウォヌくん用に抽斗空けた方がいいかなって頭抱えてたけど、俺はちょっとした優越感を感じてる。
JH「んー、ウォヌの匂いじゃないけど、いい匂いだね。」
香水が苦手なジョンハンがこんなこと言うのは珍しい。
「日本のお店の柔軟剤らしいよ。」
JH「ふーん」
興味があるのかないのか曖昧な返事を聞いていると、反対側にも、とすんと衝撃。
JS「んーウォヌー」
さっきのジョンハンと同じように頭を擦り付けるジョシュア。
JS「Aちゃん、日本帰っちゃったんでしょ？」
JH「え、振られたの？？」
「仕事だよ。勝手に別れたことにしないで。」
別れるとかありえないし。
「俺も忙しいし丁度よかったかなって。」
JH「強がっちゃって〜」
JS「本音は？」
「……Aのごはん食べたい。」
惚気やがってこの野郎って小突いてくる二人。これが楽しいんだろうな。昨日で作り置きも食べ終わっちゃったし、明後日には帰ってくる予定だけど、時間が全然経たない。
MG「おぬよん！今日はちゃんと帰ってくるんだよ！」
「…うん」
MG「おぬよん、一人だとちゃんと食べないじゃん！」
「ちゃんと帰るよ。」
でも、Aのベッドで寝ようかな。引っ越し初日、Aにウォヌくんは枕は高いのと低いの、柔らかいのと硬いのどっちがすき？って聞かれて、Aの狭いベッドに俺の枕も置こうとしてくれてるのがうれしかった。
「早く帰って来ないかな……」
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作者名：すずな | 作成日時：2023年12月8日 4時
