幸せの定義。 ページ13
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今日はクリスマスイブ。俺らは仕事、Aも今日は夜まで仕事だって言ってた。クリスマスプレゼントは贈り合ったけど、何もできない俺たちのクリスマス。
WZ「……死んでんな。」
JS「死んでるね。」
「……勝手に殺すな。」
WZ「あ、喋った。」
JS「Aちゃんに連絡したの？クリスマスくらい愛の言葉を伝えなきゃ。」
「今、声聴いたら会いたすぎて死ぬ。」
WZ「重症だな。」
JS「でも、会いたい気持ちが増してでも、声は聞いた方がいいんじゃない？付き合って初めてのクリスマスでしょ？」
そうなのかな。なんか最近Aは俺に隠し事してる気がする…。いや、いっぱい話してくれるし、眠いふわふわしてるときはいつものAなんだけど、まだ意識がしっかりしてるときは隙を見せないようにしてる気がする。
DK「ウォヌヒョン！まだ空時間だから、写真撮りに行かない？」
「行く。」
ドギョムと一緒にクリスマスの街に出る。道ゆく人々はカップルばかり。もしデートが出来たらAはどんなお洒落をしてくれたんだろう。また髪が伸びたかな。
ｶｼｬｯ
DK「ヒョン、今Aちゃんのこと考えてたでしょ。」
「そんなことないけど。」
DK「ふはっ、誤魔化すのが下手になったね？1年前と同じ顔してる。」
1年前、Aを好きになった頃か。
DK「Aちゃんのこと考えてるヒョンってすっごく優しい顔してるんだよ。でも、今日はちょっと寂しそう。」
ドギョムは本当に人をよく見てる。やさしいやつ。
「もしこれから先ずっとAと一緒にいるとして、いや、俺は絶対一緒にいたいんだけど、誕生日もクリスマスも記念日だって一緒に過ごせないかもしれないのに、俺はAを幸せにできるのかな。」
DK「そんなことAちゃんは気にしないんじゃないかな。」
「え？」
DK「そりゃ一緒に過ごせた方がいいけど、Aちゃんはこの仕事のことをもうわかってくれてるでしょ？だったら決まった一日より、声が聞きたいって思ったときに電話かけたり、会ったときに思い切り愛を伝えてあげる方が大切なんじゃない？」
「そうだな。」
変なプライド持って悶々としてる時間があるなら電話かけてやれよってことだよな。
DK「まだ時間あるし、電話かけたら？」
「……あいつ今日仕事なんだよな。」
DK「あーまぁ、他の男と会ってるよりマシじゃん？」
これもドギョムの優しさか……？
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作者名：すずな | 作成日時：2023年12月8日 4時
