鞄。 ページ9
WNside
DK「誰？どんな人？どこで？？」
JH「本屋のかわいい店員さんだよ〜」
SG「わー！本当にウォヌヒョンが一目惚れ？？」
JH「案内してもらった後、ウォヌやうわの空だったもんね〜」
俺抜きで俺の恋バナで盛り上がってる。
「...…でも諦めるしかないだろ？」
そんな悲しいそうな顔でこっちを見るな。
「ライブのスタッフや何かしらの関係者でもないんだから、もう再会できない。」
本当にやさしいやつらだから、再会できるよ！と無責任に投げかけることもしない。
「明日早いんだから、帰った帰った。」
ドギョムとスングァンが泣きそうな小さな声でひょーんと言いながら部屋を出ていく。
JH「ウォヌや、ヒョンはウォヌに後悔してほしくないよ。」
「はいはい、おやすみ。...今日はありがとう。」
JH「うん。あったかくして寝るんだよ〜。」
3人が帰って部屋は一気に静かになる。
むしゃくしゃして、その勢いのままベッドに飛び込む。
「後悔しないってどうしろって言うんだよ...」
明日ライブのリハーサルがあって、明後日とその次の日はライブ本番、その次の日の午前中には韓国に帰る。
明日のリハーサルは夕方には終わる予定。
行けるとしたら明日か。
外部の仕事のスタッフさんに、いい人だなと思うことはあってもそこから進むことはないのに、今回は何がこんなに俺を動かすのか。彼女の声と瞳が忘れられない。
「あー！もう！」
立ち上がって、いつも持ち歩いているリングノートを1枚破る。
「俺も馬鹿だな...笑」
家の住所とカトクのIDを書いて、明日持っていく鞄のポケットに入れる。
あと1日だけ夢を見ることにした。
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作者名：すずな | 作成日時：2023年11月20日 16時
