栞を挟むように。〈WN〉 (ページ49)

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大型犬。ページ49

You side

WN「A、スピーカーにしても大丈夫？」

『うん。』

MG「わー！うぉぬひょんと一緒に暮らしてるミンギュです！」

ウォヌくんより少し高いけど、ハスキーな声。

『お話はよく聞いてます…！ウォヌくんの…か、彼女のAです。』

言い慣れてないけど、これでいいんだよね？

「ふはっ、もっと自信持って言ってよ。かわいいな。」

MG「Aちゃん！ひょんが別の女の子にたぶらかされないように俺が見張ってるから安心してね！」

「おい！そんなことあるわけないだろ！」

『ふふっ、よろしくお願いします。』

MG「会ったらカトク交換しようね！ミンギュ秘蔵のおぬよん写真いっぱい送ってあげる～♡」

「え、なにそれ！知らないんだけど！
てか、Aカトク交換しちゃ駄目だからな！」

MG「おぬよん、束縛が激しい男は嫌われるよ？」

必死なウォヌくん、私が知らないウォヌくんが知れてうれしい。

『ふふっ、仲良しなんですね。』

「……そうじゃなきゃ何年も一緒に暮らさないよ。」

MG「えー！おぬよんがデレた～！今日の夜はおぬよんが好きなごはん作ってあげるね！」

大喜びしてるミンギュさんをウォヌくんがお風呂に押し込んだみたい。

「ミンギュ、うるさかったでしょ。ごめんね。」

『ううん。すごい良い人だね。』

「うん、うちのメンバーはみんないいやつ。」

弾んだ声で話すウォヌくん。

そのあとも日本に帰ってきてから読み終わった韓国文学の話や、メンバーさんが好きな日本食の話なんかをしてたら、あっと言う間に11時を過ぎていた。

『じゃあ、仕事の支度をします…！』

「うん。夜、絶対連絡するんだよ？いってらっしゃい。」

『ウォヌくんも。いってらっしゃい。』

ピッ

ベッドの上でぎゅっと丸まる。

『………さみし』

電話が切った瞬間の静寂にずっと慣れることができない。早く慣れなきゃね…

メイクして、朝昼兼用のご飯を食べて、家を出る。

夜にまたウォヌくんの声が聞けるから、頑張ろう。