栞を挟むように。〈WN〉 (ページ48)

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後部座席。ページ48

WN side

いつのまにか座ったまま寝てたバーノンをまだしっかりしてるエスクプスがタクシーに相乗りして帰った。

俺はもちろんミンギュと一緒。

MG「よかった。俺が捨てられたんじゃなくて。」

WN「だから、なんだよそれは笑」

MG「だって、おぬよん明後日の練習までいないからって言い残して車でどっか行っちゃったんだよ。なんか仏頂面だったし。」

WN「それは悪かったけど、なんで説明したらいいかわからなかったんだよ。」

仏頂面だったのは結構緊張してたから。

MG「一目惚れして？文通してて？俺に相談してくれてもよかったのに…」

なんだ、その拗ねた顔は笑

WN「ミンギュの方が女心分かってそうだからこれからは相談するよ。」

MG「えへへ…約束だよ…」

むにゃむにゃしてそのまま俺にもたれるミンギュ。

WN「おい！寝るな！！あと10分くらいで家着くから！」

翌朝9時、今日は午後から仕事だけど早起きした。…俺にとっては9時でも十分早起きだ。二日酔いで頭が痛い。

プルルルル
WN「おはよ、A」

『おはようございます…』

WN「めっちゃ寝起きの声だね笑」

『ウォヌくんが朝は時間あるって言ってたから頑張ったけど…眠いです…』

寝起きで滑舌がふにゃふにゃしてるのも可愛い。今日はAも午後から仕事らしい。

WN「今日は何時まで仕事？」

『閉店作業までするから10時で…お家着くのは11時前です…』

WN「その頃ちょうど空き時間かもしれないから、駅着いたら電話して。そんな遅い時間に外で一人にしたくないから。」

『…過保護、』

ずっと一緒にいられないんだから、心配くらいさせてよ。

『ウォヌくんは朝ごはん食べましたか？』

「うーん、まだ。ラテだけでいいかなって。」

『駄目です！身体が資本のお仕事なんだから！』

「わかったよ…笑」

Aも過保護だ。

MG「んーあたまいたい…ひょーん、おはよー」

げ、水飲んでそのままリビングで電話してたら、ミンギュが起きてきた。

「おはよ。俺、部屋戻るわ。」

MG「ひょん、誰と電話してるの…？え、あ、もしかしてAちゃん！？」

『ミンギュさん起きてきたの？』

「うん。うるさい。」

ミンギュを無視して、Aと話す。

MG「え！無視したひょん！俺もAちゃんと話してみたい！」

あーもう最悪。どうにでもなれ。