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何度話しかけても首を傾げるぐらいの反応しか見せない目の前の女性に、とうとうどうするべきかわからなくなった。
言葉が通じてないのか。理解出来ていないのか。いや、流石にこの年齢になったらある程度はわかるやろ。――もしかして、喋れない？
目の前の女性は俺と年齢がほとんど変わらないように見える。あくまで見えるだけなので実際のところなんてわからないしわかる必要も無いが。
「
「……」
「
「……」
「……
「……」
アカン。俺がわかる言葉も通じやん。
困ったなぁ、と頭をガシガシとかく。どうすることも出来ない。きっとこのまま俺が歩き出せば同じように後ろを着いてくるだろう。
ここ最近は珍しくどこの国とも戦争をしていないが、だからと言って敵対国の人間ではないという証明にはならない。このまま帰るなんて選択肢は存在しない。
目の前の女性は一度置いておくとして、耳にすっぽりと収まっている小型の機械へ手を伸ばす。表から見て分かりづらい場所にあるボタンを押して、戦場では常に声を聞かせてくれている奴の名前を情けなくも弱々しい声で呼んだ。
「ロボロぉ……」
『トントン？どうしたん？』
秒で返ってくるレスポンスに安心する。
「なんか……捕まった」
『は？えっ、ちょっ誰に！？どこに！？』
「あー……すまん、別に緊急事態ではないねん。いや緊急事態ではあるんやけど、捕らえられたの意味じゃないから安心して」
『なんやねんややこしいねん！』
流石に捕まっただけは言葉足らずすぎた。
微かに聞こえるカタカタというタイピング音はロボロがパソコンを使って俺の居場所を特定しようとしてくれていたのだろう。それも説明をすれば音はぴたりと止まったが。
「とりあえず、あー、グルさんに繋いでくれへん？」
『ちょっと待ってなぁ』
危険な状況にいるわけではないとわかったからか、機械越しに聞こえる声は随分とのんびりしている。
そして数秒後には、さっきとはうって変わり低い声が耳に届いた。
『トントン？どうかしたのか？』
「なんかなぁ……、女の人に捕まった」
目の前に該当する人物がいるため変な人とは言えなかった。いなかったら多分変な人って言うてた。
話し方や雰囲気でそこまでの緊急事態では無いと察してくれると思っていたのだが、聞こえてきたのは声ではなくガシャン、と何かが崩れる音だった。
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1528 - うおぉ、、最大のなぞが残った.... (5月30日 18時) (
レス) @page15 id: eb05b364fd (このIDを非表示/違反報告)
めも(プロフ) - 続きが気になる、、 (2022年3月10日 2時) (レス) @page15 id: bc1ca9e680 (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - 気になるところで終わるになっている…ミスなのかもう更新しないのか…どちらにせよとっても面白いです。 (2020年6月13日 16時) (レス) id: f89a326571 (このIDを非表示/違反報告)
紫紅兎(プロフ) - もう更新なさらないのかしら…かなちい…楽しみにしてますね (2020年3月28日 1時) (レス) id: fcae62d2ac (このIDを非表示/違反報告)
人狼 - とても面白いです。d!さん応援してますむりせず頑張って下さい (2019年10月9日 20時) (レス) id: a6f89088d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2019年10月2日 3時
