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手を引かれてやってきたのは、それはそれは大きな洋館だった。ここの家主は一体どれだけの富豪なのだろうか。そして家主は、ゾムかAのどちらなのだろうか。
ショッピはわぁ、と思わず感嘆の声を漏らす。それ程までに立派で、大きな洋館だった。
入ろうと促すAに抵抗することなく連れていかれるショッピの後ろをゾムが歩く。
門をくぐり抜けた先には綺麗に整えられた、これまた広い庭があり、全体を見渡そうとしても全て視界に入ることは無い。
相変わらず手を離さないAに引かれながら大きな扉を開けると、その質量に見合った音が響き両開きの扉は簡単に開く。
中は豪華絢爛そのものだったが所々質素な所も見受けられた。どちらの趣味なのだろうか、と両バサミにしている二人の顔を見ながら、室内に飾られた絵画やアンティークを見つめる。
揃えられている家具は値が張るのだろう。しかしどこか落ち着いた色合いも見せるその家具たちに、家主のセンスの良さが伺える。
「多分みんな集まってるよね？」
「おるんちゃう？シッマ辺りはもう寝てそうやけど」
「夜遅いし仕方ないかー」
みんな、とは。集まる、とは。
二人の会話に疑問ばかりが浮かぶショッピだが、彼が一番気になったのはそこではなかった。
確かに今、ゾムは"シッマ"と言った。言葉の繋がりから人名なのは確実であったし、その呼び名はとてもショッピの耳に馴染んだ。その呼び名で時たま呼ばれる人物に心当たりがあったのだ。しかし同じ呼び名であるだけの可能性は十二分にあるし、実際にその顔とその声を聞かなければ同一人物だという確信は持てない。
玄関を抜けてすぐ正面にある長い階段を登りながら二人の会話に耳を傾けていたショッピは、突然とある部屋の前で立ち止まるAにぶつかりそうになる。ぶつかるギリギリのところで歩みをとめたショッピは、なんだとAを見るが本人はんふふ、と楽しそうに笑うだけ。
「ただいまー！」
「お前ら遅いやんけ！」
Aが扉を開けて挨拶をすると返ってくる言葉に、今度こそショッピは動きを止めた。
そんなショッピに気付いていないのか、Aはそそくさと部屋の中に入り「起きてたの？」「お前らが遅かったからやろ！」「寝ててもよかったのにぃ」とやっぱり楽しそうに会話をしている。
ショッピの後ろに立っていたゾムはショッピの背中をつんつんとつつき、そして不思議そうに声をかけた。
「中、入らんの？」
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うみ - 表現の仕方とか大好きです！ついつい読むのに熱中しちゃいます。これからも頑張ってください！！ (2019年10月27日 0時) (
レス) id: c63ddd2bb5 (このIDを非表示/違反報告)
雨の止まない街(プロフ) - 初コメ失礼します。皆さんの能力設定好きです。陰ながら応援しておりますので無理をせず更新していって下さい。コメント、評価に関してはとても同感です^^ (2019年10月19日 16時) (レス) id: 73a1ddffb6 (このIDを非表示/違反報告)
うにゅ@最近某戦争屋さんにハマった(プロフ) - コメント失礼します！、私は正直語彙力のなさから上手くは言えないのですが、評価やコメントを欲しいって思ってもいいと思います！、褒めて伸ばすって言葉もあるくらいですから！、もしかしたらこの作品をあまり好きじゃない人もいるかもしれないけど、私は大好きです！ (2019年10月16日 7時) (レス) id: aa182fc6be (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 桜藍さん» コメントありがとうございます。頑張って設定を考えたのでそう言って頂けるととても嬉しいです。慣れない書き方をしているのでおかしいところだらけですが.......。能力も今後明らかにしていきますのでお楽しみください。ありがとうございます。 (2019年10月15日 20時) (レス) id: 7f43ca59ce (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます。彼が主人公に選ばれた理由は単純にツイッターアンケートと作者の書きやすさからですが楽しんでいただいてるようで何よりです。これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年10月15日 20時) (レス) id: 7f43ca59ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2019年10月13日 0時
