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差し出された手を取ると勢いよく引っ張られるが、また直ぐに地面に座り込んでしまった。どうやら気付かないうちに腰が抜けてしまっていたらしい。情けない、とショッピは心の中で苦笑いをする。
しかしゾムはそんなこと気にしていないようにしゃがんではショッピと目線を合わせ、深く被っていたフードを脱いだ。
綺麗な薄い茶色の髪に、淡く光るペリドットの瞳がショッピを射抜く。何を言われるのか身構えていたショッピを他所に、先程ゾムが声をかけた方から一人の女性がやってきた。
「きみ大丈夫？怪我はない？怖かったよねー。うんうんわかるよ！私も初めは怖かったもん」
横から現れたのは女性で、ゾムと同じ髪色に薄く赤い瞳がこちらも淡く光っている。長いであろう髪の毛は耳の下辺りでお団子にされていた。笑顔で近づいてきてはショッピの傍まで来て突然しゃがみ込み、明るい声でそう言った。
「え、っと」
「Aが怖がらせてるんちゃうん？」
「え？うそ！ごめんね、怪しいものじゃないの！」
Aと呼ばれた女性は慌てて否定しながらぐい、と顔を近づける。どうやら本当に焦っているようで――ショッピから見ればどう考えても怪しさしかない二人組だが、先程助けて貰っていることもあるし、Aの言っていることに裏表がないように聞こえる。
なんとも気の抜ける会話に、無意識に入っていた身体の力が抜けていく。
「あの、いまの、」
「今のなあ、説明してもええねんけど、長なるで？」
「とりあえずお家帰ろ！」
「せやな！なあ、あんた名前は？」
「ショッピ……」
「ショッピくんね！とりあえず一緒にお家帰ろっか！」
無邪気に笑うAは立ち上がり服に着いた土を払い落とす。そんなについていたようには見えなかったのだが、この暗さだ。本当に見えなかっただけだろう。
Aはショッピに手を差し出し、ショッピはその手を取る。今度は戻されることなく無事立ち上がることが出来た。しかしAはショッピと繋いだ手を離すことなく、そしてゾムもそれを気にかけることなく森の中を進んでいく。
立ち上がって気づいたことがあったら。
Aは随分とショッピより背が低いし、繋がれている手から伝わる温度は自分のものよりもかなり低い。ゾムは恐らく自分と同じぐらいだろうか、座っていたので大きく見えたがそこまでないらしい。
そしてショッピは、Aに手を引かれるまま森を抜けた。
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うみ - 表現の仕方とか大好きです！ついつい読むのに熱中しちゃいます。これからも頑張ってください！！ (2019年10月27日 0時) (
レス) id: c63ddd2bb5 (このIDを非表示/違反報告)
雨の止まない街(プロフ) - 初コメ失礼します。皆さんの能力設定好きです。陰ながら応援しておりますので無理をせず更新していって下さい。コメント、評価に関してはとても同感です^^ (2019年10月19日 16時) (レス) id: 73a1ddffb6 (このIDを非表示/違反報告)
うにゅ@最近某戦争屋さんにハマった(プロフ) - コメント失礼します！、私は正直語彙力のなさから上手くは言えないのですが、評価やコメントを欲しいって思ってもいいと思います！、褒めて伸ばすって言葉もあるくらいですから！、もしかしたらこの作品をあまり好きじゃない人もいるかもしれないけど、私は大好きです！ (2019年10月16日 7時) (レス) id: aa182fc6be (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 桜藍さん» コメントありがとうございます。頑張って設定を考えたのでそう言って頂けるととても嬉しいです。慣れない書き方をしているのでおかしいところだらけですが.......。能力も今後明らかにしていきますのでお楽しみください。ありがとうございます。 (2019年10月15日 20時) (レス) id: 7f43ca59ce (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます。彼が主人公に選ばれた理由は単純にツイッターアンケートと作者の書きやすさからですが楽しんでいただいてるようで何よりです。これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年10月15日 20時) (レス) id: 7f43ca59ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2019年10月13日 0時
