忍足侑士 Happy Birthday! ページ40
氷帝3年、マネージャー、同じクラスで忍足の彼女
珍しく部活のない放課後、仕事などで遅くまで残っていた私は、読書をして待ってくれている侑士に声をかけた。
貴『ねぇ、侑士。オススメの恋愛小説貸してくんない?』
忍足「なんや、珍しいやん」
貴『いや、別に…』
私が借りようとしているのは普段読まない恋愛小説、何故借りようと思ったのかというと、それは一週間前の事だった。
友達「でさー、聞いてよ!A!」
貴『はいはい、聞いてる聞いてる』
友達「それでさ!彼氏が俺の好きなものお前も好きになれって言ったの!」
貴『ふーん、でどうしたの』
友達「好きな物コケだよ!?百歩譲ってバンドとかならまだしもコケだよ!?」
貴『コケ…』
友達「何で私がっていったら好きな人と好きなものを共有したいって」
貴『確かにそれはいい事かもだけど…』
友達「コケはやだ!」
貴『ふーん…男はそう思うものなのかな…』
と言うことがあって、私も侑士の好きな本を読めば侑士も嬉しいのかな、と思い借りることにした。
忍足「まぁ別にええけど、明日持ってくるわ」
貴『ん、ありがと』
そこで気がついた。
貴『それ何の話?』
忍足「えらい興味持つなぁ、なんかあったん?」
貴『別にいいでしょ』
忍足「彼氏のために可愛くなって彼氏と同じものを好きになろうとする女の子の話や」
それを聞いて私は思わず固まった。
貴『…侑士はどう思うの、彼女が自分と同じものを好きになるの』
忍足「ん?まぁええんちゃう?好きなものを共有できるってええことやと思うで」
貴『そっか…』
なぜかちょっとホッとしていると侑士は少し笑い私の頭をなでた。
忍足「もしかして、それで小説借りたい言うてくれたん?」
貴『…』
侑士は何も言えずに黙っている私の手を引き、膝の上に載せた。
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作者名:ブラックトランペット | 作成日時:2019年6月29日 15時