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南健太郎 Happy Birthday! ページ4

山吹3年、同じクラス

今日は私の隣の席の南君の誕生日。

彼は朝から何人かに声を掛けられていた。

正直言って私と彼の接点はない。

授業のペアワークで少し話すくらいだ。

けれどそれで何も言わないのはどうかと思い、一応祝いの言葉をかけた。

貴『誕生日おめでとう、南君』

南「えっ!?あ…ありがとう」

彼は私から祝われると思っていなかったのか素っ頓狂な声を上げた。

それがおかしくて思わず笑ってしまった。

貴『そんなに驚いた?』

南「ま…まぁ…ありがとう、中村さん」

そこでHRの開始を告げるチャイムが鳴った。

私達は前を向き、私達は話すことなく授業を受けた。

そして休み時間、ある人が彼を訪ねてきた。

千石「やっほー、南。おめでと」

南「ありがとう、千石」

そんなやり取りをBGMに授業の準備をしていると、千石君が私の方を向いてきた。

千石君は去年のクラスメイト。

彼は誰にでもフレンドリーなため地味な方な私にもよく話しかけてくれていた。

千石「ね、Aちゃん」

貴『なに?』

千石「俺達と一緒にお昼どう?他に食べる人いなければだけど…」

貴『食べる人はいないけど…私がいたら迷惑じゃない?』

千石「全然!食べるのは俺と南と東方と檀君だし、東方とは一年の時同じクラスって言ってたよね」

貴『まぁ…』

千石「それに人数多い方がいいし、ね、南」

南「あっ…あぁ!」

貴『…?じゃあそうさせてもらおうかな』

千石「ラッキー⤴じゃ、後でね」

そう言って千石君は去っていった。

南「悪いな。何か無理やり誘ったみたいで」

貴『いいよ。今日はいつもの友達休みだし』

南「そっか」

そこで授業のチャイムがなり、私達は前を向いた。

そして授業が終わり、千石君に言われた通り、屋上へ向かったが、誰もいなかった。

貴『…?』

私が不思議に思っていると、南君の携帯がなった。

南「千石からだ。…3人とも用事ができて来れないって」

貴『3人とも…?』

何か怪しいと思っていると、彼もその様子に気付いたのか苦笑いしていた。

南「なんかゴメンな…」

貴『南君が謝ることじゃないよ』

私がそう言うと暫し沈黙が流れた。

南「い、嫌じゃなければ二人で食べないか?」

貴『もちろん。食べよ』

私達はお弁当を開いて食べ始めた。

けれどやっぱり話す事はなくて、どうしたらいいのか迷っていた。

それなのに、彼とならずっとこうしていたいと思える自分もいた。

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作者名:ブラックトランペット | 作成日時:2019年6月29日 15時

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