完全に崩れた瞬間だった。 ページ10
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今日も、重岡先輩に誘われる。
行ってしまえば楽しいし、
話を聞いてくれるから気も楽になるし。
でも、行くまでが難関だ。
重岡先輩が「直帰」の文字をボードに書いた瞬間、
一瞬ざわっとした空気が流れる。
いつもは一様に給湯室に消える女子たちが、
今日は違った。
同期のリーダー格の秋山さんが、こっちにくる。
話しかけたのは私、じゃなくて重岡先輩。
話し終わると勝ち誇ったような顔でこちらを見てくる。
...いったい何言ったんだか。
重岡先輩がものすごく不思議そうな顔でこちらを向いた。
「なぁ、俺たちってつきあっとるん?」
「は?」
遠慮会釈なく失礼極まりない声が出た。
アナタ彼女いるんじゃないの。
それ以前に私には廉がいる。
あ、でも。
私と廉はまだ彼氏と彼女?廉は私のことまだ好き?
「いや今秋山ちゃんが」
『Aって今東京にいる永瀬とまだ付き合ってるんですよ』
『重岡さん、二股かけられてますよ』
「って言ってってんけど」
まったく状況理解のできてない顔で、
秋山さんの真似だけはなぜか上手い先輩を見て、
はぁ。
心の底から吐ききる勢いのため息が出た。
どこから私が廉と付き合ってること聞き出したんだろう。
私が重岡先輩と付き合ってる(ことに彼女たちの中ではなっている)から、
私が廉と付き合ってることを聞き出し、
重岡先輩にも手を出した、
二股女に仕立て上げるつもりだったんだろう。
同期としての信頼が、完全に崩れた瞬間だった。
「Aちゃん!待ってそれはあかん!」
「...っへ?」
重岡先輩の顔色が変わった。
小声で教えてくれた。
「Aちゃん、泣いとるよ」
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おれ、どんだけ好きやねん。→←「...ありがとうございますっ!!」
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ましろ(プロフ) - myyn15さん» 続編ですが、作らないつもりです。自分が廉くんでかけるのか試したかっただけなので...すみません、またいずれ廉君はかくと思うのでそれまでお待ちいただけると嬉しいです(^^) (2017年1月20日 20時) (レス) id: b4cfddb87b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - myyn15さん» コメントありがとうございます。未完なかんじにした理由ですが、あえてもやっとした終わり方でこの後を読者様に創造していただきたくて... (2017年1月20日 20時) (レス) id: b4cfddb87b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 心愛さん» コメントありがとうございます。素敵といっていただけて嬉しいです!続編ですが、作らないつもりです。自分が廉くんでかけるのか試したかっただけなので...すみません、またいずれ廉君はかくと思うのでそれまでお待ちいただけると嬉しいです(^^) (2017年1月20日 20時) (レス) id: b4cfddb87b (このIDを非表示/違反報告)
myyn15(プロフ) - 読ませていただきました。個人的にはここで終わり?というように感じました。廉くんが会社に行った場面や二人のその後が見られたら嬉しいです。不器用な二人なりの愛があって、大人な恋愛だなぁと思いました。 (2017年1月19日 23時) (レス) id: 8aa3ebfe3c (このIDを非表示/違反報告)
心愛(プロフ) - 素敵な小説でした!良ければ続編を希望します! (2017年1月19日 18時) (レス) id: d8dfb27e58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2017年1月13日 17時