何事もなかったように回り続ける ページ1
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おれには、なにがあるんだ、
自嘲のようなつぶやきが夜空に消えていく。
ひとりの部屋の窓から見えるのは、
大阪とは違った、
宝石をぶちまけたような綺麗な夜景。
それを、まんまるな月が照らす。
東京の街は、
おれというひとりを完全に飲み込んで、
何事もなかったように回り続ける。
眼に映る光景はじゅうぶん綺麗なのに、
きみがいなきゃ成立しない。
きみがいないと、おれはこんなにも弱いんだ。
そんなことを今更になって思い知らされる。
伝えることはできないのに。
自分の鈍さにどうしようもなく苛立つ。
今日、大事な仕事を失敗した。
おれの、せいだ。
取引先から言われた言葉がよみがえる。
「きみの熱意は嬉しいんだけどね、」
「○○社さんとこのを使うと決めたんだ」
さぁっと血の気が引いた。
取引先が取引を決めた会社は、
上司から渡された競合リストでは目にしたこともなかった。
どうやって取引先を出たかも覚えていない。
初めて、東京に来て、
メインを任された仕事だった。
本社に戻ると、すかさず上司からのフォローがはいる、
「永瀬はよく頑張ってくれたよ」
フォローと分かりやすすぎるフォローは、
余計におれの心を僻ませた。
後輩たちの視線も痛い。
どうせ、痛ましそうな目をしていたって、
会社の飲み会で好きな先輩におれをあげていたって。
『関西からきたやつが、できるわけがねぇ』
心のどっかで、そう思ってやがるんだ、きっと。
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ましろ(プロフ) - myyn15さん» 続編ですが、作らないつもりです。自分が廉くんでかけるのか試したかっただけなので...すみません、またいずれ廉君はかくと思うのでそれまでお待ちいただけると嬉しいです(^^) (2017年1月20日 20時) (
レス) id: b4cfddb87b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - myyn15さん» コメントありがとうございます。未完なかんじにした理由ですが、あえてもやっとした終わり方でこの後を読者様に創造していただきたくて... (2017年1月20日 20時) (レス) id: b4cfddb87b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 心愛さん» コメントありがとうございます。素敵といっていただけて嬉しいです！続編ですが、作らないつもりです。自分が廉くんでかけるのか試したかっただけなので...すみません、またいずれ廉君はかくと思うのでそれまでお待ちいただけると嬉しいです(^^) (2017年1月20日 20時) (レス) id: b4cfddb87b (このIDを非表示/違反報告)
myyn15(プロフ) - 読ませていただきました。個人的にはここで終わり？というように感じました。廉くんが会社に行った場面や二人のその後が見られたら嬉しいです。不器用な二人なりの愛があって、大人な恋愛だなぁと思いました。 (2017年1月19日 23時) (レス) id: 8aa3ebfe3c (このIDを非表示/違反報告)
心愛(プロフ) - 素敵な小説でした！良ければ続編を希望します！ (2017年1月19日 18時) (レス) id: d8dfb27e58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ましろ
| 作成日時：2017年1月13日 17時
