Moonlight －Ryosuke.Y－ (ページ26)

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Night.26 ページ26

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指輪がはめられている方の手をぎゅっと握り、

歩き出す。

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あ「待って……私の家、あっち……」

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歩いている反対方向を指してそう言う君。

だから、俺は答えてあげた。

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涼「俺を一人にしないって約束したでしょ。

だったら、帰るべき家は一つなんじゃないの?」

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あ「…………何それ。」

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涼「A、顔真っ赤だよ。」

あ「そ、そんなことないもん。」

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何一つ思い出の無い部屋。

これからはきっと君との思い出で溢れかえる。

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あ「お邪魔しまー……「ここ、自分の家なのにお邪魔しますって変。」

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あ「あっ………そっ……か。」

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涼「そうだよ。」

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俺はまだ頬がほんのり赤いAを

抱き締めた。

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あ「涼介?」

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戸惑いながらも、Aは俺の背中に

腕を回す。

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これは現実。

夢なんかではない。

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