Moonlight －Ryosuke.Y－ (ページ16)

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Night.16 ページ16

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裕「え、用事?」

涼「うん、だから…………今日は一人で帰る。」

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大「用事って何だよ。」

涼「君がもうすこし身長が伸びたら教えてあげるから。」

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そう言って、来たのはよく利用していた駅。

Aと出会った頃の家の最寄駅。

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昨日、Aが降りた駅は確かこの駅だったはず。

今日も来る保証はないけど、俺はいつかのように腰掛けた。

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出会ったころは冬。

再会したのも冬。

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俺の体は時間とともに冷えていく。

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ふと、空を見上げると綺麗な月光が。

俺の心にどんどん光が染みていく。

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だけど、いつの間にか雲が現れて

その光を遮る。

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涼「あっ…………」

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見つけた。

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だけど…………

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「A、大丈夫か?」

あ「大丈夫だよ。というか、本当にここで大丈夫。」

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隣にいる俺以外の男。

あの男はAの未来に存在している人なのか。

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夢の中の光が来たかと思えば、

忘れていた悲しみがよみがえる。

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一瞬、Aと目があった気がした。

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街で見かけても、見つめ合うことも

俺らはもうできない?

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