Moonlight −Ryosuke.Y−

Night.13 ページ13

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時間がたてば、俺を取り巻く環境も変わる。

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電車で通うことはなく、専らﾏﾈｰｼﾞｬｰの送り迎え。

Aとの思い出がある家は辛すぎて、引っ越した。

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けど、場所を変えたって、時間が経ったって……

やっぱり、変わらないものもあった。

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変わらないものというよりは忘れられないもの。

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かけがえのない想い出というべきなんだろうか。

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Aへの想いは消えるどころか、

増すばかり。

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フラれたと分かっていても、

やっぱり忘れられない。

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とはいえ、あれから誰一人女と関係を持ったことが

ないわけではない。

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でも、関係を持つことで改めて

自分の思いに気づいてしまったんだ。

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Aだったら、こうする。

Aはこうした。

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Aだったら、もっとこうしてあげた。

Aにはこうしてあげた。

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どんなに綺麗で美人な女に言い寄られても、

どうしても昔の綺麗な思い出の君と重ねて、比べてしまう。

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「差し入れ置いておきますねー。」

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あ、思い出の他にも変わらないものがあった。

それは今、机に置かれた甘いｼｭｰｸﾘｰﾑ。

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Aからもらった初めてのﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄ。

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