検索窓
今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:109,535 hit

7 ページ21

誕生日のこと知らなかったけれど、今日はジュンフィが一番幸せじゃなきゃダメな日だから、私が出来ることなら何だってするのに。

そんな私の気持ちが分からないジュンフィは、変な鼻歌まで歌い出した。

いつもなら何それって笑うところだけど、今日はそれどころではない。
只今夕方の4時半。帰りが遅くなるってお母さんに連絡しておいても…ジュンフィと一緒にいられるのはあと数時間しかない。

さて、どうしたものか。

ジュンフィに幸せを感じてもらうにはどうすればいいのかな。


「A?」
「…え?」

急に名前を呼ばれて我に返る。

「クレープ、食べない?」
「へ?」
「Aがこの間食べたいって言ってたクレープ食べようよ」
「う、うん」

よし!なんて言って公園の前にあるクレープ屋に連れてかれる。

「どれにする?」
「え?す、ストロベリー?」
「じゃあ僕はチョコにするかな。すいません、ストロベリーとチョコ一つずつください」

店員さんにさらっと注文してお金を出したジュンフィをぼーっと見つめていた。
レシートを受け取って財布にしまって、また私の手を握るジュンフィ。

…え、待って待って

「ジュンフィ」
「ん?」
「レシートちょうだい」
「え?なんで?」
「な、なんでって、ジュンフィ今日誕生日なんだから私が奢るよ」

そう言うと、財布からレシートを取り出す手を止めて私を睨んだジュンフィ。

「な、なんで睨むの」
「そういうことならレシートは渡しません」
「なんで!」
「…A、僕たち今何してるのか分かってる?」
「は?」

そう言うと、再び握った手をまた見せつけるように持ち上げられる。

「デート」
「…」
「僕男なんだから。デート中くらいかっこつけさせてよ」
「…で、でも、今日誕生日、」
「だから、僕がしたいようにしたっていいでしょ」

いつもは簡単に折れてくれるのに、今日は何だか強気なジュンフィ。
したいことをするって、そんな事言われたらもう言い返せないじゃない。

「…分かったよ」
「うん」
「ありがとう、ジュンフィ」
「ふふ、それでいいの」

少しむくれた私の頭を優しく撫でるジュンフィ。

…悔しいな。いつだって心臓をぎゅーっと痛くさせるのはジュンフィで。いつだってかっこいいのはジュンフィなんだもん。

ずるい

8→←6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (135 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
281人がお気に入り
設定タグ:SEVENTEEN , セブチ , ジュン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

むーん(プロフ) - ゆんさん» ゆんさんこんにちは〜!嬉しいお言葉ありがとうございます;;ゆっくりにはなりますがこれからもぽちぽち更新していくのでまたぜひのぞいてやってください〜!コメントありがとうございました(^^)! (2016年7月6日 22時) (レス) id: f23a0a8e82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - むーん様の書くお話が本当に好きで毎回キュンキュンしています!これからも素敵なお話をよろしくお願いします。ジュンくんの番外編楽しみにしています〜^^いきなりのコメント失礼しました (2016年7月5日 23時) (レス) id: 710c56be2f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:むーん | 作成日時:2016年6月25日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。