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「A、来てる」
「え?」
「ほら、隣のクラスの」

そう言われて友達の視線の先を見ると、教室の入り口にジュンフィが立っていた。

私と目が合うとひらひらと手を振る。

多分、私に会いに来たんだろう。
でも、どうすればいいのか分からない。
もやもやした気持ちはまだ胸に残っている。

何とかジュンフィに手を振り返して、慌てて鞄に教科書を詰め込んで、足早に教室から出た。
もちろん、ジュンフィが立っている扉と反対の扉から。

早く帰ってしまおう。
今は話せない。
今口を開いたら酷いことばかり言ってしまいそう。


後ろから私を呼ぶ彼の声がする。

聞こえないふり。聞こえないふり。

「A!」

聞こえないふり。聞こえないふり。

「聞こえてるでしょ」

聞こえないふり。聞こえないふり。

「待ってって」

パシッと手首が掴まれた。

「A」

ああ捕まった。
走ればよかったのよ、Aのバカ

「…なに」
「こっち見て」
「…やだ」
「お願い、見て」

周りを見渡すと、いつの間にか人気の無い廊下まで来ていた。
私の腕を掴むジュンフィの声があまりにも小さくて、思わず振り返る。

「、やっと、見てくれた」

ちょっとだけ泣きそうな顔してる。

「…泣いてる?」
「はは、泣いてないよ。けど、泣きそうだったかな」
「…そう」
「Aが無視するから」
「無視してない」
「僕何かした?」
「え?」

スッと目の前にしゃがんだジュンフィは、下から私を見上げた。
ゆらゆら揺れる瞳から目が離せない。

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むーん(プロフ) - ゆんさん» ゆんさんこんにちは〜!嬉しいお言葉ありがとうございます;;ゆっくりにはなりますがこれからもぽちぽち更新していくのでまたぜひのぞいてやってください〜!コメントありがとうございました(^^)! (2016年7月6日 22時) (レス) id: f23a0a8e82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - むーん様の書くお話が本当に好きで毎回キュンキュンしています!これからも素敵なお話をよろしくお願いします。ジュンくんの番外編楽しみにしています〜^^いきなりのコメント失礼しました (2016年7月5日 23時) (レス) id: 710c56be2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むーん | 作成日時:2016年6月25日 16時

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