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三歩目 1 ページ15

「あー!」

やってしまった。完全にやってしまった、私としたことが。

「なによA」
「やっちゃった…」
「なにを」
「英語の辞書、家に忘れちゃった、最悪…」
「借りてきたら?英語の先生、辞書無いとうるさく説教するし」
「…借りてくる」

あと5分で授業始まっちゃう!
急がなきゃ!

そう思って教室を飛び出す。
とその時、

「ぶっ、」
「わっ」

固くて大きなものにぶつかった。

声で分かる、

「ジュンフィ、」
「ごめんねA大丈夫?でも、急に出てきたからびっくりしたじゃん」

ぶつかった時に乱れたのであろう前髪を直してくれる。

少しだけ額に熱が集中する。
触れられるのは嬉しい、けれど、ぞわぞわと変な気持ちになるのだ。

「…はい、直ったよ」
「あ、ありがと、」
「で?なんで急いでたの?」
「…あ!英語の辞書!忘れちゃったの!」

ジュンフィにぶつかったせいで本来の目的を忘れてた。

「あ、僕の貸そうか?」
「ほんと?助かる!」
「待っててね」

そう言ってサッと教室に戻って、辞書を持って戻ってきたジュンフィ。

「ありがとう!次の授業終わったら返しにくるから!」
「いえいえ、どういたしまして」
「え、っと、じゃ、じゃあね!」
「ふふ、うん。もう走らないようにしてね、Aが転んで怪我でもしたら嫌だから」

そう言ってサラリと前髪を撫でられる。

うっ、痛い。
また心臓がぎゅーっと痛い。

どうすればいいのか分からなくて、コクコクと頷いて。その手から逃げるように教室に戻った。

2→←7 fin



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むーん(プロフ) - ゆんさん» ゆんさんこんにちは〜!嬉しいお言葉ありがとうございます;;ゆっくりにはなりますがこれからもぽちぽち更新していくのでまたぜひのぞいてやってください〜!コメントありがとうございました(^^)! (2016年7月6日 22時) (レス) id: f23a0a8e82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - むーん様の書くお話が本当に好きで毎回キュンキュンしています!これからも素敵なお話をよろしくお願いします。ジュンくんの番外編楽しみにしています〜^^いきなりのコメント失礼しました (2016年7月5日 23時) (レス) id: 710c56be2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むーん | 作成日時:2016年6月25日 16時

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