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廊下でたまに見かける隣のクラスの背の高い美形の彼は、とっても可愛い女の子といつも一緒にいる。
その子といるとたくさん笑ってるし、多分女の子には慣れてるんだろうな、と思う。
…慣れてるんだろうというより、女たらしなのかなって。
もしそうだったら更に謎だ。
普通の女子なんだけどな、私。
あんな目で睨まなくてもいいじゃない。

睨まれると分かっているのに、廊下で見かけるとつい目で追ってしまうし、目が合うとやっぱり睨まれて、胸が痛くなるのだ。


…本当何なんだろう、あののっぽ

「俺のことじゃないみたいだな」
「…へ?」

気づけば目の前には箒を持って、眉根をひそめながらこちらを見ているジフン。

そっか、中庭掃除の途中だった。

「何なの、あののっぽって急に文句言うからさ」
「あれ、口に出してた?」

そんなつもりなかったんだけど

「ばっちり口に出してたよ」

くすくす笑う彼は何だかとっても可愛らしい。

「男の子って、」
「うん?」
「接点がない女の子を睨んだりするものなの」
「ぶはっ、なんだそれ」
「…なんか私、のっぽに睨まれるんだよね」
「何もしてないのに?」
「そう、話したこともないのに」
「うーん、お前のことが気になってるんじゃない、そいつ」
「へぇっ?」

未だくすくす笑いながら楽しそうに話すジフン。
面白い話をしてるつもりはないんだけど。

「仲良くしたいけど、どうやって話したらいいか分かんない、とか」
「…そういうもん?」
「俺は割とそういう人だよ」
「ふーん、そうなんだ」
「ふふ、そうなんだよ」

お前って本当面白いよなと、また笑われる。

ふーん、そうなのか
あののっぽは私のことが気になるのか

「そろそろ俺帰るな」
「あ、ジフン彼女いるんだっけ」
「うん」
「いいなー」
「思ってねえだろ」
「…思ってる思ってる」
「はは、まあいいよ、じゃあな」

風のように去っていったジフンの背中を見送って、ひとつため息をつく。

もし本当に私のことが気になるなら、普通に話しかけてくれればいいのになぁ。
いつも睨まれて苦しくなるこっちの身にもなれってんだ、まったく

箒を持ったままぽつんとひとり、木の下のベンチに腰掛ける。

…今度、話しかけてみようかな

できればの話だけどね

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むーん(プロフ) - ゆんさん» ゆんさんこんにちは〜!嬉しいお言葉ありがとうございます;;ゆっくりにはなりますがこれからもぽちぽち更新していくのでまたぜひのぞいてやってください〜!コメントありがとうございました(^^)! (2016年7月6日 22時) (レス) id: f23a0a8e82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - むーん様の書くお話が本当に好きで毎回キュンキュンしています!これからも素敵なお話をよろしくお願いします。ジュンくんの番外編楽しみにしています〜^^いきなりのコメント失礼しました (2016年7月5日 23時) (レス) id: 710c56be2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むーん | 作成日時:2016年6月25日 16時

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