甘愛。(終) ページ22
＊
「ココア出来ましたよ」
「ありがと〜.....って、」
俺のマグカップ割れちゃったよな?
ジョングガの右手、俺に差し出された方を見つめる。
「実はプレゼント用に買ってたんですよ、今日届くように」
渡されたマグカップを両手で受け取ればやっぱり熱くて皮膚にじんわり染みた。
きっとここにジミナが居たら学習しろって言われそうだ。
赤くなった右手でちゃんと取手に持ち直す。
エメラルドグリーンの縦縞模様が入ったシンプルなデザイン。
可愛い、結構気に入った。
「わざわざ....ありがとうジョングガ」
「いーえ」
「あれ、もしかして」
目が行ったのはジョングガのマグカップ。
真っ白で素朴だったあのデザインじゃなくて俺のマグと同じく縦縞模様、色は赤。
「おそろい?」
「ペアマグカップってやつですよ」
そう言ってジョングガはひとくちココアを口に含んだ。
顔に不似合いな男らしい喉仏が上下する。
....なんでだろ、まるで見てはいけないものを見たような気持ちになった。
「恋人らしいでしょう?」
デザインはありきたりですけど、と目ジワを作りどこか恥ずかしそうにはにかんだ。
....充分だよ。
いや、正直デザインなんてどうでもいい。
こういう何気ないものにすら俺らの関係を結びつけてくれているという事実に強い喜びを感じたんだ。
「大事に使うね」
「そうしてくれると嬉しいです」
ぽかぽかと身体のなか、心のなかから体温がつくられていく。
それはきっとホットココアだけのせいではない。
「ジョングガ大好き」
「僕もですよ、...テヒョナ」
かちゃん、合図するかのようにお互い飲みかけを枕元のテーブルに置いた。
ふわりとのぼる半透明な湯気をベールのように被って、まるでココアとミルクのように優しく溶けて交わっていく。
唇、指先、うなじまで。決して余すことなく。
「貴方だけ、愛してます」
「俺も、ジョングガだけ」
それは今まで飲んだどのココアよりも甘く濃厚で刺激的。
初々しすぎる互いの体温を確かめながら、俺たちはまるで溶け合うかのように深くふかく唇を重ねた。
end.
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すぴやな(プロフ) - しあテテさん» しあテテさん! 読んでくれてありがとうございました(^^*)はい、次作も良ければ☆ﾟ (2018年1月10日 13時) (
レス) id: 55e82045e4 (このIDを非表示/違反報告)
しあテテ(プロフ) - 終わっちゃった(/_;)でも楽しかったまた機会があったらｖｋｏｏｋを是非＾＾♪ (2018年1月10日 12時) (レス) id: dd2f12fea2 (このIDを非表示/違反報告)
しあテテ(プロフ) - すぴやなさん» わーい楽しみにしてます♪ (2018年1月2日 21時) (レス) id: dd2f12fea2 (このIDを非表示/違反報告)
すぴやな(プロフ) - しあテテさん» もしかしたら別の作品でまたvkookするので泣かないでくださいw (2017年12月29日 17時) (レス) id: 55e82045e4 (このIDを非表示/違反報告)
しあテテ(プロフ) - いやああああああああああああ終盤だなんて(ウルウル）←ぐったんうるうる攻撃ｗ (2017年12月26日 13時) (レス) id: dd2f12fea2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴやな
| 作成日時：2017年10月22日 13時
