夫婦喧嘩？(続.中編) ページ9
＊
ガチャンと静かなこの場じゃ大きすぎる鍵の回す音を響かせて俺は恐らくずっとドア前で立っていただろうテヒョナと向かい合った。
俺より高いはずの身長も俯いているせいかほんの少し小さく見える。首を傾げて覗いてみれば長いまつ毛を濡らしながら目を赤くして、いつもの凛々しい眉をはの字に歪めていた。
「じみ、」
「ごめんね」
俺よりも広めのその背中に腕を回す。
顔をうずめたテヒョナの胸元は消えちゃいそうなくらいに静かな鼓動がとくんとくん波打っている。
「このくらいで嫌いになるわけ無いだろ、ばか」
そう言って目元で自分の服を濡らしていく俺にびっくりしたのか、テヒョナは数秒の間微動だにしないで俺からの抱擁を受け止めた。そして優しく俺の背中と頭に手を回して抱き締め返してくれる。
鼓動に反して安心感のある大きなこの胸と手のひらが俺をすっぽりと包み込む。
ふんわりと感じるテヒョナの子供体温と優しい匂い。
「.....よかったぁ」
....なんで、
「怒らないの....」
「? 怒ることなんてないじゃん。....もともと俺が悪いんだしさ」
いつもの四角い口に、嬉しそうな、少し困ったような笑顔。
それに俺の胸が鈍く痛んだ。
連動するように途切れかけていた涙もまた続けて溢れてくる。
密着したテヒョナのTシャツは充分すぎる水量を吸い込んで透明色に染まった。
「.....やっぱ、嫌いだお前」
「えっなんで!?」
「そういうところだよ」
「なんでえ〜!?」
ひどいよジミナ〜!とわざとらしい涙声で俺の肩に顔を伏せる。いや、さっきから涙声だったな。
なんでこんな明るく振舞ってくれるんだろう。
俺だったらふざけるなに加えて一言くらい汚い言葉を吐き出してしまうのに。
「テヒョナ、俺の顔見て」
「え? .....ん、ｯ!?」
俺の肩に頬を乗せてこっちを向いたテヒョナ。
その方向へ首を傾けて目の前の近すぎるくらいの距離にある半開きの唇に俺の唇を軽く押し当てた。
寝てる間にする悪戯じみたキスじゃなくて、ちゃんとお互いに認識してるキス。
俺から初めてするキス。
そんなのただでさえ恥ずかしいに決まってるってのに....テヒョナが驚いて目をぱっちり見開くからまた余計に恥ずかしいんだ。
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塩茘枝(プロフ) - お返事ありがとうございます！続きあるんですか！めっちゃ気になります笑 更新されるかもしれない！！という淡い希望をもって、気長に待ちますね！！ (2020年7月25日 10時) (
レス) id: 9b30e15365 (このIDを非表示/違反報告)
すぴやな(プロフ) - 塩茘枝さん» こんにちは、はじめまして。コメントありがとうございます。...実は続きがあるのですが、更新するかはまだ検討中です笑。多忙な為中々構想が練れずにいますが、いつか完結させたいと思っています。お約束はできませんが...汗 (2020年7月24日 18時) (レス) id: 3b988406b4 (このIDを非表示/違反報告)
塩茘枝(プロフ) - こんにちは！あの、このお話ってこれで終わりですか？なんだか、続きが気になって気になって.......もしよろしければ、このお話の続きとかも書いていただけませんか？無理だったら無理で構いませんので、お返事下さい！ (2020年7月24日 12時) (レス) id: 9b30e15365 (このIDを非表示/違反報告)
Yellow8938(プロフ) - すぴやなさんこんばんは大丈夫ですか?心身疲れてませんか?更新は気にしないで下さい読めるだけで嬉しいのでいつまでも待ってます何も力になれなくて体調崩さないように頑張ってください (2018年9月7日 20時) (レス) id: a4a0e12a95 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - はじめまして。もう、ジミンちゃんがかわいすぎ！何度も読み返したくなるほどの変態です。更新たのしみにしてます♪ (2018年8月18日 7時) (レス) id: 0a1380f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴやな
| 作成日時：2017年9月18日 9時
