やきもち。 ページ20
＊
さっきまで手が勝手に口へ運んでしまう程美味しかったチキンが急に不味く感じた。
グガに悪いと思い、最低限の気持ちとして食べかけの食器たちにラップを掛けておく。
「大丈夫ですか?具合悪いんじゃ...」
「ううん、多分朝食べすぎたんだ、大丈夫」
本当は朝遅く起きてなんも食べてないけど。
嘘を演じながらグガと喋っているあいだ、ずっとジミナの視線を感じていた。でも敢えて見なかった。
.....ああ、俺怒ってるのかも。
「ちょっと散歩してくるわ」
ぶっきらぼうに言いながら俺はリビングを出た。
このままじゃ食事どころか空気も不味くなりそうだから。
せめて二人は美味しく召し上がってくれと俺は先週ジミナと行った靴屋で新調した白と黒のスニーカーを履く。
薄めの黒のパーカーにグレーのスウェット。軽装過ぎるかと思ったけど着替えに戻るのも面倒でそのまま玄関の鍵を開けドアを引く。
マンションの2階にある俺たちの部屋。
トントンとコンクリートの階段を降りながら肌寒さを感じてやっぱりもう少し厚着したら良かったなあなんて後悔した。
自動ドアを出た建物沿いの歩道から俺たちの部屋がある階を見上げる。
クリーム色のカーテンが両脇に纏められている窓に真昼間の太陽が反射して目に眩しい。
食事をしていたリビングは窓に面していないから当然見えるわけもないけれど。
俺が居ない俺たちの家で、ジミナとグガが二人きり。
「....あーあ」
特に当てもなく体の向きを変えて人の流れに身を任せて歩き始める。
グガが言った通り本当に具合悪くなってきたかも。
胸の中がどうしようもなくむず痒い。
あーでも、俺これ知ってる。
俺グガに嫉妬してんだ。
信用たっぷりな後輩に嫉妬したのは敵意とかじゃなくて、きっと羨ましさ。
俺の恋人なのに。俺のジミナなのにな。
元を辿れば調子に乗って怒らせた俺のせいだけど。
放っとけばいい小さな事だって分かってても、自業自得と分かってても、俺子供だから、好きな人が俺じゃない他のやつにだけに幸せそうに笑ってるの、嫌だから。
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塩茘枝(プロフ) - お返事ありがとうございます！続きあるんですか！めっちゃ気になります笑 更新されるかもしれない！！という淡い希望をもって、気長に待ちますね！！ (2020年7月25日 10時) (
レス) id: 9b30e15365 (このIDを非表示/違反報告)
すぴやな(プロフ) - 塩茘枝さん» こんにちは、はじめまして。コメントありがとうございます。...実は続きがあるのですが、更新するかはまだ検討中です笑。多忙な為中々構想が練れずにいますが、いつか完結させたいと思っています。お約束はできませんが...汗 (2020年7月24日 18時) (レス) id: 3b988406b4 (このIDを非表示/違反報告)
塩茘枝(プロフ) - こんにちは！あの、このお話ってこれで終わりですか？なんだか、続きが気になって気になって.......もしよろしければ、このお話の続きとかも書いていただけませんか？無理だったら無理で構いませんので、お返事下さい！ (2020年7月24日 12時) (レス) id: 9b30e15365 (このIDを非表示/違反報告)
Yellow8938(プロフ) - すぴやなさんこんばんは大丈夫ですか?心身疲れてませんか?更新は気にしないで下さい読めるだけで嬉しいのでいつまでも待ってます何も力になれなくて体調崩さないように頑張ってください (2018年9月7日 20時) (レス) id: a4a0e12a95 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - はじめまして。もう、ジミンちゃんがかわいすぎ！何度も読み返したくなるほどの変態です。更新たのしみにしてます♪ (2018年8月18日 7時) (レス) id: 0a1380f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴやな
| 作成日時：2017年9月18日 9時
