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そして再び彼が唇を近づけてきたかと思うと、ちょうど掛け時計のオルゴールが鳴った。
＿＿＿2人きりの時間が終わる合図。
「...時間切れ」
寸止めとなり、もどかしそうなジョングクを制するように彼の唇にちょん、と人差し指を添える。
「...おねがい、もう少しだけですから...」
「だーめ、僕クビになっちゃうよ」
「うー...」
僕の唇を親指でなぞりながら不満げに呻く彼は待てをされている仔犬にそっくりで頭を撫でてやりたくなった。
けれど、自分よりも背の高い相手の頭を背伸びして撫でるなんて、僕のプライドが傷つくのでやめた。
ふぅ...とひと息つくと、諦めがついたのか指を離し、分かりましたとポツリと言う彼。
抱き寄せていた手も離し、いつも通りの互いの距離に戻る。
だけど何故か僕にはそれがとても残念に思えた。
止めるように言ったのは僕なのに。
「...そーだっ、前に買ったケーキすっごくおいしかったですよ！....じゃあ、」
僕に気をつかったのか、笑顔で感想を伝えるとそのまま店を後にしようとするジョングク。
そんな彼の背中を見つめているとなんだか今にでも消えてしまいそうで愛しくて。
思わず僕は駆け寄り、彼を抱き締めた。
「また来週も来てよ」
「...当たり前じゃないですか」
僕をきつく抱きしめ返すジョングクの体温に、その言葉が嘘ではないということを確信する。
「あ、忘れるところでした」
突然そう言うと彼はとことことショーケース前まで移動する。
財布も出していないのに、忘れ物？
そしてふと立ち止まり、首を傾げる僕の方を振り返る。
「これ、2つください...僕とジミンさんの分」
そう言って彼が笑顔で指差したのは
僕の一番好きな、苺のショートケーキだった。
end.
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すぴやな(プロフ) - 塩茘枝さん» 塩茘枝こんにちは！いつもコメントありがとうございます。好きって言って貰えるのが一番嬉しいです笑 がんばります！ (2020年8月21日 22時) (
レス) id: 3b988406b4 (このIDを非表示/違反報告)
塩茘枝(プロフ) - こんにちは グクミンのケーキのやつ、とっても好きです！！更新頑張ってください！ (2020年8月21日 20時) (レス) id: 9b30e15365 (このIDを非表示/違反報告)
セジュン(プロフ) - せつない…………煙草嫌いだけど純粋にぐっときた……めっちゃえもーしょなる…………… (2019年4月27日 7時) (レス) id: c623726b4a (このIDを非表示/違反報告)
すぴやな(プロフ) - ななさん» ひぇぇ....どれも私には勿体なさすぎる言葉です。ななさんありがとうございます...！！；； (2018年12月4日 22時) (レス) id: 3b988406b4 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - なんかもう、、表現の仕方がうまいというか 、プロというか、天才というか 、簡単にいって神ですかね 。 (2018年12月4日 20時) (レス) id: 9910436c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴやな
| 作成日時：2018年7月13日 0時
