君色に染まってた【東海オンエア】

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-としみつside-


Aもとしみつも結構気遣って我慢するタイプだから
最初にじっくり話しておいた方がいいんじゃない？

それこそ休みでもとってさ。

でも、としみつがオフって分かったら
Aは外出ようとするだろうから

え？なんでって…
そりゃせっかくの休みなら邪魔したくないって思うでしょ？笑

あと、としみつは割と誤解与えやすいから
普段から不機嫌そうな顔してるって言っといた方がいいかも 笑



▼

そう。
これは全部りょうからの入れ知恵なのである。


来月の頭に引っ越すとしても
3週間はこいつと一緒にいることになる。

出来ればお互い心地よく暮らしたい。
そう相談したらりょうが色々教えてくれた。



としみつ「お前は？なんかねーの？」

『うーん…』

としみつ「ま、思いついたら言えよ。我慢はすんな。」

『うんっ、ありがとう。』


Aの顔がふわっと綻ぶ。
10年前もこんな風に笑う子やったんかな。

未だに思い出せんけど、一緒に居ったら思い出せるかな。



▼

Aの荷物の中には、当然本が数冊入っていた。


としみつ「相変わらず本好きだな 笑」

『うん。笑」

としみつ「こん中のおすすめは？」

『え…うーん…
どれもそんなにおすすめ出来ないかな 笑』

としみつ「ふーん…」



ってことはどれ読んでも同じってことだよな。

そう思って俺は適当に1冊手に取った。


としみつ「これ、読んでみていい？」

『え…うん。いいけどなんでその本にしたの？』

としみつ「…なんとなく？笑」

『そっか 笑』



話しながら荷ほどきを手伝ってるといい感じに腹も減ってきて


昼飯は何にしようとか、冷蔵庫に何があるとか
そんな話をして




意外にも穏やかな午後を迎えたのだった。

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