▽21 ページ22
-Aside-
『少し…考えさせてください。』
本当は即答してもいいくらいのオファーなのに…
なぜか出来なかった。
▽
先生の助手…多分、弟子的な感じになるんだろうけど。
そりゃ、ずっと憧れていた作家の弟子になれるなら本望だし
見込みがあると思ってくれたなら応えたい。
『んー…』
私の中で一体何が引っかかってるんだろう。
せっかく引っ越しするのに東京に戻るのは勿体ないから？
自分の書く力にまだ自信がないから？
それとも…
『っ…』
考えた途端みるみる顔が熱くなるのが分かる。
違う。そんなんじゃない。そんなんじゃ…
？「おねーさん、一人？」
『あ、はい。』
不意にかけられた声に反射で答えてしまった。
派手な出で立ちのその男性に全く見覚えはない。
考えながら歩くとロクなことないな…
というかここどこ？
？「え？一人なの？じゃあ…」
？「そこは待ち合わせですって言わんと 笑」
『え？』
私を救ったのは…
てつや「乗って？笑」
『う、うん。』
同じように派手な出で立ちをしたてつやくんだった。
▽
てつや「あんなとこで何してたん？」
『ちょっと考え事してたら変な道入っちゃったみたい…』
抜けてんねーって笑いながら器用に運転をこなすてつやくん。
てつや「としみつもう家おると思うけど。」
『そっ…か。』
てつや「どうしたん？」
『…ちょっと会いづらいなって 笑』
思わず漏らしてしまった本音に
てつやくんは一瞬怪訝そうな顔をした。
てつや「どしたん。喧嘩？」
『喧嘩っていうか…一方的に怒らせたみたい。』
てつや「みたいって…分からんの？」
『うん…』
情けないような恥ずかしいような…
よく分からない気持ちに支配されて心地悪い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 334人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
moone(プロフ) - めばるさん» ほんとですか！！嬉しいですっありがとうございます！！ (2018年12月6日 0時) (
レス) id: f2a764fa72 (このIDを非表示/違反報告)
めばる - すっごく面白くてサクサク読んじゃいました…！続きが楽しみです！ (2018年12月4日 10時) (レス) id: 9c14e4d140 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：moone | 作成日時：2018年11月24日 7時
