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-りょうside-
待って…
お願い、行かないで…やっと会えたのに…
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すぐにこれは夢だと気づく。
俺は中1の姿だし、Aもその頃の姿だし。
何度も同じ夢を見てきたから分かる。
夢の中で俺はAを必死に追いかけてて
必死に名前を叫んでるのに一つも届かない。
声が通らないコンプレックスをこんなところで痛感して
走って、走って、とにかく走って…
追いついたら、今度は腕を掴んで引き寄せて、抱きしめて…
もう二度と離さない。
そう決めていた。
離れ離れになって気づいて
どうしようもないから閉じ込めた。
もうすっかり思い出になってると思ってたのに…
▼
りょう「ん…」
寝起きで天井がぼやけて見えるけど
身体のだるさは治ってるし熱は下がったっぽい。
ゆっくり起き上がって少しぼーっとしてたら
風呂場から全裸のてつやが出てきた。
寝起きで見ても驚かないくらいには見慣れたな。笑
てつや「おはよー。調子どんな?」
りょう「まあまあ。…Aは?」
てつや「残念ながら、昨日の夜俺と交代した。笑」
りょう「なーんだ 笑」
まあ、てつやが全裸で出てきた時点で
ここにいない事は分かってたんだけどね 笑
てつや「…りょうはさ。」
りょう「うん?」
てつや「Aちゃんのことなんとも思ってねえの?」
りょう「…ちゃんと好きだよ?」
てつや「ちゃんとって 笑」
りょう「ちゃんとはちゃんと 笑」
多分てつやは分かって聞いてるから敢えて冷静に返した。
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moone(プロフ) - めばるさん» ほんとですか!!嬉しいですっありがとうございます!! (2018年12月6日 0時) (レス) id: f2a764fa72 (このIDを非表示/違反報告)
めばる - すっごく面白くてサクサク読んじゃいました…!続きが楽しみです! (2018年12月4日 10時) (レス) id: 9c14e4d140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:moone | 作成日時:2018年11月24日 7時