marble chocolate2【東海オンエア】 (ページ19)

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第0回！カーセッ○スを探せ！！⑦ ページ19

-としみつside-

てつやたちは出っ歯と一緒に警察と話し込んでいる。

「「 … 」」

この後、俺はAになんて話しかければいい？
俺だけが現場を見ていない…

かと言って、静かに怒り続けるこの男にも聞けない。

と「…あ、戻ってきた。」

て「やっと解放してもらったわい。」

む「とりあえず今日は出っ歯が事情聴取受けるから帰っていいって。」

り「そっか。」

て「明日の事情聴取は俺が付きそうわ。」

む「頼むぞ、経験者笑」

その時、車のドアが開いた。

『あ…えっと…』

虫さんのズボンとパーカーに身を包んだA。

て「帰ろうぜ。」

り「俺、運転するわ。」

次々と乗り込む3人。俺は助手席に座った。

-虫眼鏡side-

重苦しい車内で誰もが第一声を迷う中
放ったのは他の誰でもないAちゃんだった。

『聞いてとしみつ！あの人たち私が東海って気付かんかったんやって！笑』

と「は？えぇっ？？」

『私、どんだけオーラないんよって…あ、でも！だとしたら私、女としてちょっとは魅力あるって事？笑』

と「いや、おい！ちょ…」

『あ、そうだ！結局何も買えんかったし、コンビニ寄って帰ろ？ね？みんなに迷惑かけちゃったし今ならなんでも買っ…』

り「A…っ」

早口でまくしたてるAちゃんを制止するりょうくんの声には、色んな感情が複雑に絡まっているようだった。

む「りょうくんは運転に集中してて。」

り「…うん。」

む「Aちゃん、こんな時まで無理しないでよ…」

無理させたのは何を隠そう僕らなんだけど…
ほんと不甲斐ないや…

『ふ…ぅっ…』

小さく漏れ始めた嗚咽。
反対側に座るてつやがそっと背中をさする。

て「よく頑張った。それと…」

て「ごめんな。」

家に着くまでは、Aちゃんの嗚咽と
てつやがAちゃんの背中をさする音がだけが響いていた。