枝垂れ桜の下で逢いましょう【地縛少年花子くん】

弐 ページ3

こんな噂を知っていますか？

注意深く扱っていたはずのモノを失くしてしまったり、いつもあるモノが必要な時に限って失くなってしまうことありませんか？

それはきっと" ようせいさん" の仕業

でも、決してその姿を見てはいけません
もし見てしまえば_____命まで盗られてしまうのです…







「命を…？そんな方が、いらっしゃるのですか…この学舎に？」

さくらさんとのお話は好きです。色々なお話を聞けますから…でも、時々こうして学舎の怖い噂は噂のはずなのにどこか現実味をおびていて不安になります。
さくらさん達が怖い噂に巻き込まれてしまわないか……
まゆを下げて心配する私にさくらさんは、そっと手を握ってくださいました。

サクラ「あくまで噂よ。最近校内で色々紛失物が多いから、皆面白がっているのよ」

「そうなんですね。皆さん噂好きですね！でも、本当にようせいさんがいらっしゃったらさくらさんも日向さんもお気をつけくださいませ。」

サクラ「えぇ、ありがとうA。もし、ようせいさんに命を盗られそうになったら…この子に助けてもらうわ」

あまね？「うんうん！どーんと任せてヨ！！だから、あんまりAに心配させないでね。Aは俺の大事なものなんだから」

「……」

顔が熱い…あまねさんが、ふわっと私に後ろから抱きついてくる。

あまね？「あははっ真っ赤になってカワイイナー…ぎゅーってしたらもっと可愛くなるかな？ねぇ、Aどお？」

サクラ「…気絶してるわよ。離してあげなさい」

あまね？「えーやだ！」

サクラ「はぁ……私は今日はもう帰るわ。目的も達したわけだし、満足かしら？」

あまね？「そうだねー怖いのに他人のこと心配するAの顔もよかったよ！でも、やっぱり、やっぱり見るなら泣き顔か…真実を知って絶望した顔かなぁー」

サクラ「………悪趣味」

参→←壱

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