拾陸 ページ18
きつくきつく抱きしめられる。
あぁ、お顔が見られないのが口惜しい……だけど、暖かさを感じます。温度なんて感じないはずなのに、あまねさんの暖かさを、このまま時が止まって欲しいそう思ってしまう。
「…あまねさん。とても嬉しいです、私も…ずっとお慕い申しております。」
あまね「A!」
「ですが……今更何もなかったかのように、あまねさんの隣にはいられません。あまねさんにはすでに可愛らしい方がいらっしゃいま、す…だから、だからこれでさようならでーーあっ」
嬉しい気持ちをぐっと抑え込んで、しぼり出したさよならを、キスで口を塞がれてしまう。涙が流れる。
あまね「ー俺言ったよね?ダメだよって…だけど、もし俺がフラれちゃったならあきらめた。でも、Aは俺を選んでくれている。だから…もう離さないよ」
「……い、良いのですか?こんな愚かな私でも本当に?」
あまね「Aじゃなきゃやだよ」
「ありがー」
つかさ「ダメだよA。俺だけを見てって言ったデショ?」
つかささん?私鶴は握っていないのに…
あまねさんから無理矢理離されて、そのままどこかへ押し込まれる。
完全に押し込まれてしまう前にあまねさんがいるであろう方向へ手を伸ばす。
「あまねさん!!」
あまね「A!!っつかさ!」
つかさ「あまね、今日は忙しいからまた今度ゆっくりネ?」
誰か、誰か助けてあまねさんと離れたくない……
闇の中誰かが問いかけてくる。
ーアァ、カワイソウナ
アナタガノゾムノハ、ナァニ?
ここから抜け出したいの!
ーカシコマリマシタワ、
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あかり - 面白くて続きが気になります!更新頑張って下さい!応援してます! (2021年5月31日 0時) (レス) id: 0c79b72284 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あや | 作成日時:2020年4月5日 22時