幼馴染なはずだった【佐野万次郎】

43.不幸な知らせ ページ44

雨が降ってやることも無くなって佐野家でダラダラ過ごす



自分の家に帰れって話だけどそれはまぁいいじゃん



そんな時


不幸な知らせがきた



『え…抗争？』



エマから他のチームとの抗争がおきてドラケンが刺されたことを知らされた




『あのバカっ！』



なんで何も言わずにいくの！？



行って何になる訳でもない



抗争に加担することもできない



それでも



足は勝手に動いてた




傘もささず自転車で走って運ばれた病院へ向かう





病院の前に着くと東卍のメンバーがいた




『バジ！ドラケンは！？！』



場「今手術中」



それを聞いてすぐに中に入る




『マ！』


マイキー！

そう呼ぼうと思ったけどやめた



マ「アイツ オレと天下獲るって約束したからな」


そう笑うマイキー


マ「ケンチンを信じろ。大丈夫だ」



『そうだね。きっと大丈夫』



エ「Aちゃん…」


マイキーはすごく強かった


今にも不安な気持ちでいっぱいなのに


皆にそれをみせまいと笑ったんだ



私もマイキーが座る隣に腰をかけそっとマイキーの手を握った




大丈夫



きっと大丈夫だから



そう言うようにギュッと強く握った



あれから数時間



静まる病室の中ひたすらドラケンの帰りを待ってやっと手術中と光るランプが消えた



『っ！』



医者が出てきて一命は取り留めたことを説明した



その時握っていた手により強く力が入ったのを感じた



そして、



医「手術は成功です」



そう医者が伝えた途端今まで堪えてた涙が一気にあふれでた





『よかった…』



マイキーも握っていた手をそっと離しどこかに歩いていった




よく頑張ったねマイキー



本当に君は強すぎる…



私たちの前では絶対に涙を見せない




だからせめて今だけはちゃんと泣いてね




そう思いながらマイキーの背中を見送った



エ「Aちゃん！！！」



涙でぐちゃぐちゃになったエマやひなちゃん




『ありがとう。そばに居てくれて』



ひ「っうん」



肩を震わすふたりをそっと抱きしめた

44.あの時の→←42.花火

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す