幼馴染なはずだった【佐野万次郎】

16.女みたいなこと ページ17

マイキーside



ずっとただの幼馴染だった



ゲームしたり喧嘩したりヘッドロックかます仲だと思ってた



男女の友情ってありますかって聞かれたら




迷わずうん！って言える




そういう仲だと思ってた




男とか女とか意識することなしで一生ずっと居られると思ってた







それなのに…






最近の俺はおかしい



俺の知らないところで男に泣かされるあいつを見てざわざわした



何勝手に泣いてんの？



なんで俺以外のやつなんかに泣かされてんの？



なんて独占欲みたいなものまで出てきた




らしくない…





だからサトウが出てきた時も内心焦った



なんでかは分からないけど何故か焦った





周りがAを可愛いだとか綺麗だとか騒いでもいつもそぉーか？としか言えなかったのに




実際にAの隣に俺じゃない他の誰かがいると無性にイラついた




「ねぇケンチン。あいつなんか変わった？」



今までとは異なる感情にあいつ自身が変わったんじゃないかって思った




ド「？別にいつも通りだろ」




「えー」





でもそうではなかった



『これからお触り禁止！こうやって手を繋ぐのも！抱きつくのも！頭を触るのも禁止！』



そう言って触れられた時意味わかんないくらい胸が締め付けられた



なんなんだよこれ



なんで熱くなんの？？




こんなやつただのうるさい幼馴染なのに




なんで？




なんで




『ドキドキするの。抱きしめられるとときめくし…私、なんだか変なの』




そんな女みたいなこと言うんだよ





ただの幼馴染から女に見えてくるようなこと




言わないでくれよ

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