幼馴染なはずだった【佐野万次郎】

1.日常 ページ2

ピピピッピピピッ





朝アラームの音で目を覚ます




目が覚めたら歯を磨いて制服に着替える




そして髪を整えて軽くメイクをする





いつでも出れる状態にして私が向かう先は





もちろんお隣さん






『おはよーー』





エ「あ！Aちゃん！！おはよ！もうすぐできるよ！」




『お腹空いた〜』





佐野家とは生まれてからずっと縁がある





親同士が仲良かったのもあって0歳の頃からよく一緒にいた







今はもういないけど10歳年上の真一郎くんにもよく可愛がられてた





万「おいA！人の家に毎日当たり前のように来よって！万次郎を起こしてこんか！」




『万作のじぃちゃんは朝から元気だねぇ』




幼馴染の祖父に叱られ仕方なく奴を起こしに行く






ｽﾊﾟｰｰｰｰﾝ





勢いよく空いた扉は大きな音を立てる






『ほらマイキー！！！おきろ！！！あ・さ・ご・は・ん！！！』




マ「Aうるせぇ……何時だと思ってんだよ…」



布団をめくって早く起きろと催促するもマイキーはむにゃむにゃと何かを言いながら汚いタオルケットにしがみついたまま





『早く起きないとそのタオルケットすてるよ？』



マ「それだけはマジで勘弁」



以前1度だけなかなか起きないマイキーに腹を立て本当にタオルケットを奪い取り外へ放り出したことがあった




それ以来私が捨てるというと大人しく起きてくれるようになった





『初めからすんなり起きろ！エマの目玉焼き冷めちゃうじゃん』





未だに目をこすって覚醒しきっていないマイキーの手を引きリビングへ連れていく




『いただきま〜す』




いつからかは分からない



気づけば私は毎朝佐野家で朝食を取っていた



万「お前ら呑気に食うのはええが遅刻するぞ」



『あ！やばい！今日日直だった！ごめんマイキー髪できない！ドラケンに頼んで！』



目の前にある朝食を頬張りお皿をシンクにつける




『エマ、マイキー、万作じぃちゃん！いってきます！』




私にはちゃんと両親がいるし家もある




だけどこれが私の中の日常だ




家族のような幼馴染がいる




ただそれだけのこと

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