太陽に照らされて2【日向翔陽】

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9月



美術の時間


今日はペアを組んで互いに書き合う授業だった



飯田君や他の人達にも誘われたけどやっぱり私は奥の方でちらちら見ている一人にしか興味がわかなかった



『翔陽！一緒に組んで』



そういうと翔陽もうれしそうに



翔「おう！！」



と笑った




先生が言うようにそれぞれペア同士向かい合う




もともと絵は結構好きだ



家でも陸と一緒によく絵を描いていた




じっと相手を見つめる



眉毛の形




目の形



髪の毛の形




唇の形



一つ一つをじっくり見るのと変に意識してしまう




授業だからと言い聞かせても翔陽を見ると翔陽も私を見ているわけで必然と視線が合う





『かわいくかいてね』




翔「それは保証できないごめん！」




なんて言い合いながら絵を描く



お互いの視線が合うたびに上昇する体温



嫌でもわかる




翔陽の顔はほんのり赤くなっている





そして私もきっと赤くなっている




何とか意識しないように描くことに必死で思わず消しゴムを落とした




『あっ』



落とした消しゴムを拾ってごめんねと翔陽に謝ってまた向き合う






恥ずかしけどこうやって好きな人を向き合える時間は終わってほしくない




そう思っていると



翔「あ、ごめん。髪が」




『髪？』



さっき消しゴムを拾った時にどこか変わってしまったらしい




翔「右の・・・あ、そこじゃない！えっと」





『ここ？』




どこがおかしいのかが分からなくて困っていると翔陽は少し考えてごめんといった




『え？』




そしてさっきまで座っていた翔陽が私の目の前に来て頬付近に手を伸ばした





真正面から初めて見る近さに聞こえてしまうんじゃないかってくらい胸がなる






翔陽の手は私の落ちてきていた髪をすくって耳にかけた






ほんの一瞬のことなのにスローモーションのように見えた






『ありがとうございます。』



翔「いや、勝手に触ってごめんさない」




周りは結構がやがやしていたけど




この二人の間だけ静かなでも幸せな


そんな空気が漂っていた









先「皆描けましたか？互いに見せ合ってから終わりにしましょう！」




『はい！どう？？』



翔「すげーー！！そっくり！いいなぁ〜！！」


『翔陽は？見せて！』


翔「・・・」


『・・っつ！！なにこれ！翔陽下手すぎる！けど、なんかかわいいね』


翔「これでも頑張ったんだって！」




翔陽の絵はなんだか独特だけど少し可愛かった

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