太陽に照らされて2【日向翔陽】

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山口くんが繋いだチャンスに感化されみんな気合が更に入ったように見えた





でも



相手は城西



そう甘くはなくて2セット目はとられてしまった





彼らの宿敵




3セット目



これが本当の最後の試合





『お願い。みんながんばって……』



一つ点を取ってはとられを繰り返す



体力だって無限じゃない




だけどそんな中で試合を重ねるごとに進化していく烏野に私は不安は感じなかった




きっと大丈夫だってなぜかそう思えた




そして烏野3セット目のセットポイント



あの日を塗り替えるように新しい速攻がきまった




『ひっ仁花ちゃん！！やった！勝ったんだ！』




思いっきり仁花ちゃんに抱きついて涙を流した





興奮しすぎてか帰りのことはよく覚えてなかった




10／27


全日本バレーボール高等学校選手権大会宮城代表決定戦



私はこの日をずっと待ってた



あの春高と呼ばれる大会のためみんなが必死で練習してきたのを見てきた



そこにいくためには今日強豪と呼ばれるあの白鳥沢に勝たなければならない




そんな大事な試合だからこそ一番近くで見たかった



なのに・・・




『え？今なんて？』




会場についてすぐ




私の元に不幸な知らせが届いた




武「今、お母さんが交通事故で病院に運ばれったって」




頭が追いつかない



どうしよう


お母さんもお父さんのようにいなくなってしまったら？



皆も大事な時なのに！



武田先生は私にだけわかるように伝えてくれたからみんなは知らない



武「今すぐ一緒に行きましょう！」



先生はそう言ってくれてた



でも先生はみんなといてほしい



『はい。でも、武田先生はここにいてください。タクシーで行くので！先生は側で応援してあげてください』





なんとか先生を説得してスマホでタクシーを呼ぶ




『ごめんね翔陽。仁花ちゃんにビデオ頼んでるから絶対それは見るからね』




翔「A、大丈夫！絶対勝って帰ってくるから！」



その言葉に泣きそうになりながら大きく頷いて私はタクシーに乗り込んだ





お母さん


今行くから待ってて！

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