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とうとうやってきてしまった
プレゼントマイクが実況をする
『中学からちょっとした有名人！！堅気の顔じゃねぇ ヒーロー科爆豪勝己！！』
私たちが戦うまでに何組かもう始まっていた
でも私はそれを見なかった
『対』
戦いたくなんかない
『こちらもヒーロー科！あの前髪で前見えてんのか？！不思議だらけの少女、透目A！！』
勝己のことを知っている人も多いからかギャラリーが賑わう
勝「おい」
始まりと同時に飛び出してくると思っていた
「…なに」
でも彼は動く気配はなく、ただ私を見つめていた
勝「お前だろ」
突然発せられた言葉
なにが？
そう聞き返そうとしたその時
勝「A…お前なんだろ」
彼の目は真剣そのものだった
「急に呼び捨てだなんて…積極的だね」
私は精一杯の嘘をつく
勝「甘ぇわ騙せると思うなよ」
あの鈍感野郎とはちげぇんだよと少しずつ近づいてくる
なかなか戦い出さない私たちに周りの人は違和感を感じる
少しずつ近づいて私と勝己の距離は腕を伸ばせば触れられる距離になった
勝「…あの時の約束、今ここで果たせや」
あの時の約束…
「…」
勝「忘れたとか言わせねーぞ」
忘れてるわけじゃない
…
ー6年前ー
「ほんと勝己すごいね！！」
勝「当たり前だ！」
木の棒をブンブン振り回しながら歩く勝己の後ろを私といずくんがついて行く
勝「でも！Aは俺の次だけどすごいって認めてやる！」
『だから俺と勝負しろ！！』
「えー！絶対に負けるから嫌だー」
それでも約束だ！なんてむりやり指切りをした
…
たかが子供の約束だと思うだろう
勝己は1度約束したことは絶対に果たす人だ
だからあの時の約束は本物で、私自身もその気でいた
だけど私の引越しが決まってその約束は果たされなかった
クラスが違った勝己にはもちろんいずくんにも引っ越す直前まで何も言わなかった
理由も言わずに去った
怒るのも当然だよね
勝「悪いと思ってんなら今ここで全力で戦え」
「無理だ」
勝己のいう全力とは私が持っているすべての力を使えということだ
使えるわけがない
勝「Aの意見なんて聞いてねぇー！」
そう言って拳を握り、私の方へ高く飛んだ
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萬月(プロフ) - えねさん» なんと！！こちらも読んで下さったんですね(〃ω〃)えねさんもいつも優しい言葉をかけて下さるのでとても素敵な方なんだなぁって思います〜(*≧∀≦*)ありがとうございます！！ (2021年10月15日 17時) (
レス) id: 5ab6332742 (このIDを非表示/違反報告)
えね - こんにちは:-)帰ってきたあの子読ませていただきました!クライマックスの出久くんのヒーローらしさ夢主への愛情がひしひし伝わって涙腺崩壊でした。お父さんについても素敵な終わり方で嬉しかったです。主さんの随筆から主さん自身の暖かさもよく伝わりました(*´∀｀*) (2021年10月15日 17時) (レス) @page48 id: 49652da55f (このIDを非表示/違反報告)
萬月(プロフ) - りつかさん» 誤字指摘ありがとうございす！頑張ります！ (2018年7月22日 21時) (レス) id: f2eb2007c9 (このIDを非表示/違反報告)
りつか - 峰田くんの名前の漢字が違いますよ。峯ではなく峰です。応援してます。更新頑張ってください (2018年7月22日 2時) (レス) id: 151c61c804 (このIDを非表示/違反報告)
萬月(プロフ) - ちゃあさん» ありがとうございます！すごく嬉しいです！！頑張って更新しますね！ (2018年7月7日 15時) (レス) id: f2eb2007c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：萬月 | 作成日時：2018年6月13日 19時
