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あの電話の後私はすぐにお父さんの元へ向かった
使いたくもない個性を使わせられて用が済んだら麻酔銃で撃つ
私が目を覚ましたら任務終了
もう心も体もボロボロ
どこに自分の娘を麻酔銃で撃つ親がいるの
ありえない
お母さんに会いたい
誰かの優しさに触れたくてか
とても寂しい気持ちになる
毎回仕事が済むと人肌恋しくなる
ガチャ
あまり言うことを聞かない体に鞭を打ちながら重たいドアを開けると
『 おかえり！』
優しくて
全てを包んでくれそうな
大好きな声が聞こえた
どんなに遅く帰っても最近はこうやっていずくんが待っていてくれる
帰る場所があるって思える
お風呂につかりながら泣きそうになった
そんな顔を見られたくなくてお風呂から上がったらすぐに部屋に戻った
でもやっぱり寂しくて
狭い空間に一人でいることが辛くてベランダに出た
出｢あ｣
そしてそこにはいずくんもいた
いずくんと話すだけで寂しさが消えてゆく
内容なんてほとんどないつまらない会話なのかもしれない
それでも私の心を満たすには十分だった
薄い壁が邪魔で触れることは出来ない
でもこの距離が余計にじれったく愛おしさを与えてくれた
｢いつもありがと｣
無意識に出た言葉にハッとした
出｢僕にできることがあればなんだってする｣
だからもっと僕を頼って
そう言ってくれた
だったら
｢じゃあこれからもこうやってベランダで話してくれる？｣
一つだけわがままを聞いて欲しい
出｢もちろん！！｣
いずくんは嫌な顔ひとつせず笑ってくれた
｢ありがとう｣
そしてベランダで少し話すことが私達の日課となった
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萬月(プロフ) - カナリアさん» コメントありがとうございます！すっごくうれしいです！これからも頑張りますね (2019年12月29日 1時) (
レス) id: 8b683dd833 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - とても面白いです！続き楽しみにしてますね！ (2019年12月26日 20時) (レス) id: acbe3ebf47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：萬月 | 作成日時：2019年12月21日 15時
