バレー部に顧問が増えた様で…１【男主】

第24話 ページ32

No side

静まり返る体育館。

春高を目指し、3年が練習
に変わらず参加することが決まり
喜びに包まれたのも束の間。

彼らはAが来ることを
祈っていた。

けれど全員信じていたのだ。
武田の言葉と、Aのことを。

ガラガラガラ

音のする方へ全員が体を
向けるとそこには武田が一人。

澤「武田先生…。」

武田は静かに首を横に振った。

田「まさかA先生マジで
　 来ねぇのかよっ…！」

田中は拳を握りしめた。
他の部員も涙をこぼすものや
唇を噛むものなどいた。

武「ち、ちょっと待って下さい！」

場の雰囲気に合わない声量で
武田はこう言ったのだ。

武「A先生は腰痛でこれない
　 だけなんですっ！」

月「あ…、そう言えばA先生朝
　 腰押さえてたっけ…。」

月島の独り言に他の部員も
そういえばと思い返して
いたのだ。

武「彼はもう一度顧問をしたいと
　 願ってくれました。」

鳥「だけど腰が痛くて来れない
　 っていうことか…。」

鳥養は呆れながら言った。
だが、内心とても安堵していたのだ。

日「じゃあ、まだA先生と
　 バレー出来るんですか！」

武「勿論です！」

静まり返った体育館は
高校生とは思えない声で
騒がしく包まれたのだ。

一方Aはくしゃみで
腰痛がひどくなったそうだ。

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